背骨のお役立ち情報 / 院長ブログ

【腰椎分離症】放っておくと危ない!?日本人の20人に1人が発症する原因を解説!【あなたは大丈夫?】

はじめに

「最近、腰の下の方が痛む…」「子供がスポーツ中に腰痛を訴えているけれど、成長痛かな?」
そんな不安を抱えていませんか?実は、その痛みの正体は「腰椎分離症(ようついぶんりしょう)」かもしれません。
放置すると将来的に「すべり症」へと進行し、歩行困難やしびれを招く恐れもあります。今回は、腰椎分離症の原因から最新の治療法までを徹底解説します。


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目次

腰椎分離症とは?原因は「10代の頑張りすぎ」

腰椎分離症を一言でいうと、腰の骨の「疲労骨折」です。私たちの腰の骨(腰椎)は、前方の「椎体(ついたい)」と後方の「椎弓(ついきゅう)」が組み合わさり構成されています。子供の未熟な腰骨の状態で激しいスポーツなどで上下運動やひねる動作を繰り返すと、このつなぎ目部分に負担がかかり、骨にヒビ(亀裂)が入り分離してしまうのです。

発症時期

6歳から18歳までの成長期に多く見られます。20代では少ないと言われています。

画像は発症年齢の説明

日本人の発症率

日本人の約6%(20人に1人)と言われており、決して珍しい病気ではありません。子供から大人になっていく過程の10代の頃に、激しいスポーツを行った方は発症しやすいと言われています。

画像は発症数の説明

遺伝の可能性

人種間によって発症率が異なるため、遺伝的な要因も関係していると考えられています。黒人の方で3%、白人の方で6%、アラスカでは50%の方に分離が発症していると言われています。

画像は遺伝の可能性の説明

早期発見がカギ!「10代の腰痛」を放置しないで

もし、お子様が「腰が痛い」と言い出したら、すぐに病院へ連れて行ってあげてください。レントゲンやCT検査を受けると分離しているかどうかが分かります。早期発見できれば「手術なし」で骨がくっつく可能性が高いからです。放置して良いことは一つもありません。

早期治療の効果

硬性コルセットで3〜6ヶ月ほど固定することで、60%〜90%の確率で骨が再癒合(くっつくこと)します。早期発見するだけで手術を避けられるので大きなメリットといえます。子供は腰痛になりづらいので、お子様が腰痛を訴えた場合は、早めの受診が大切になります。

画像は早期治療の効果の説明

放置のリスク

症状としては、腰の痛みが出てきます。痛む場所は腰骨の一番下の部分(ベルトより下)に出ることが多いです。腰骨の状態としては、そのまま放置して大人になると分離した部分がひっつく可能性は極めて低くなります。

画像は放置のリスクの説明

大人になってからの腰椎分離症はどうすればいい?

大人になってからレントゲンで「分離症」が見つかった場合、すでに骨が離れて固まっていることがほとんどです。「偽関節・ぎかんせつ」といって折れたまま固まってしまい、グラグラな状態のことを指します。

基本は「運動を継続してOK」

分離症があるからといって、安静にしすぎる必要はありません。ガイドライン上も、痛みがコントロールできる範囲であれば、スポーツ、ゴルフ、旅行などの趣味を積極的に楽しむことが推奨されています。痛みが強いときは、湿布や注射などで適切に痛みを抑えながらでも体を動かすことが大切です。しかし、無理をしすぎないように注意は必要です。

画像は対処方法の説明

注意すべきは「2割の確率で起こるすべり症」

分離症の人のうち、約10%〜30%(約2割)の方が、骨が前方にズレる「腰椎すべり症」へと進行します。「分離症を発症⇒脊椎がグラグラする⇒椎間板(腰骨の間のクッション)が薄くなる⇒腰骨がお腹側へ(内臓の方へ)ズレる⇒背中側の神経にストレスがかかる⇒腰痛だけでなく、お尻から足にかけての痛みやしびれ「坐骨神経痛」が出現する」といった流れとなります。

画像は腰椎すべり症の説明

進行した場合の治療法

痛みが強くなったり、すべり症が進行した場合には、以下の治療選択肢があります。

外科的手術(固定術など)

①骨移植・ワイヤー固定:ご自身の骨を取り出し、分離して欠けた箇所に骨を埋めワイヤーで固定する方法があります。欠けた隙間が埋まることにより分離が治ると言われています。
②ボルト固定:ボルトを用いて骨を直接固定します。重度の腰椎すべり症にも適応となる手術方法です。
いずれも素晴らしい治療方法ですが、入院が必要であったり、骨を削るなどリスクがあることも事実です。

画像は外科手術の説明

切らない最新治療「ディスクシール治療」

「手術は怖い」「ボルトは入れたくない」という方には、当院で行っている日帰り治療「ディスクシール治療」という選択肢があります。

潰れたクッション(椎間板)を修復することで、骨のズレを抑制し炎症と痛みを取り除きます 。
メスを使わず、日帰りで治療可能ですので、ご高齢の方や外科手術のリスクにお悩みの方に適した治療方法といえます。

画像はディスクシール治療の説明

まとめ

①子供の腰痛はすぐに受診: 早期発見ならコルセットで手術を回避できる可能性が高まります。
②大人は定期的な検査を: 年に数回、歯科検診のような感覚で「すべっていないか」を確認し、放置しないことが大切です。
③諦めないで: 手術以外にも痛みを改善する最新治療があります。椎間板修復治療など外科手術以外の選択肢もあることを覚えていてください。
腰椎分離症は、正しく向き合えば決して怖い病気ではありません。腰の不安を解消して、人生をもっと楽しみませんか?気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。

ご質問があれば、お気軽にお問い合わせください。MRI画像からあなたの症状に合わせた治療を提案いたします。

今回ご紹介した当院の治療法

ディスクシール治療


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この記事の著者

医療法人蒼優会 理事長・野中腰痛クリニック 大阪本院 院長:野中康行

大阪本院 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任、2025年:研修を経て10月に頚椎ディスクシール治療ライセンスを獲得


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