概略

音楽療法が痛みを和らげるのにどのように役立つかについての記事です。研究によると音楽は手術後の痛みを軽減することが示されています。また、慢性的な痛みの管理にも役立つ可能性があります。音楽を聴くことは副作用がないため、痛みをコントロールする安全で簡単な方法です。


目次

痛みと音楽の関係性

近年、痛みの緩和やコントロールをすることに「音楽」が用いられることに注目が集まっています。今回は2つの論文を元に音楽と痛みの関係についてご紹介します。

手術後の痛みが音楽で軽減

音楽は、意識がある場合に大きく作用し、全身麻酔を受けた患者でも効果があることがわかりました。また、音楽の種類は関係がなく、特にボーカル無しの音楽は高血圧を抑え、単なる安静よりもモーツァルト等のクラシック音楽が有効と報告されています。*1

音楽で痛みをコントロール

音楽で痛みが緩和・コントロールできる可能性が示唆されています。音楽に副作用が生じる事はまずないので、痛みに悩まれている方は音楽による疼痛軽減を試されることも良いと思います。*2

NLC野中腰痛クリニックでも、治療中に音楽を利用し、患者様が心地良く過ごせる空間づくりを心掛けております。


参考文献参照元

*1:Hole J,Hirsch M,Ball E,et al:Music ad an aid for postoperative recovery inadults : a systematic review and meta-analysis. Lancet 386:1659-1671,2015.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26277246/
*2:Trappe HJ, Voit G : The Cardiovascilar Effect of Musical Genres, Dtsch Aeztebl Int 113 : 347-352, 2016.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27294814/

この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任