患者様の情報
50代 女性
疾患・症状
患者様の状態
私と同じくスキーを長年楽しまれており、北海道に移住されるほどの方です。私の治療動画(YouTube)をご覧になられて当院を受診されています。3年ほど前より坐骨神経痛が出現するようになり、年々スキーの滑走日数が減ってきたとのことでした。
検査
腰のMRI検査ですが、第2腰椎から第1仙骨まで椎間板が変形している状態です。第4腰椎は前方にずれがあり、腰椎すべり症と診断されます。足の神経も圧迫を受けており、脊柱管狭窄症と診断致します。
施術内容
DRT法(経皮的椎間板再生治療)
椎間板機能の低下がありますので、ディスクシール治療またはDRT法の適応があることをご説明したところ、私が受けたDRT法を希望されました。
DRT法を行う前に採血を行い再生成分の抽出を行います。(当院は厚生労働省から再生治療機関としての許可を得ております。)
今回は笑気麻酔を用いて寝ていただきました。治療用の管を挿入しております。
椎間板を検査しているところです。DRT治療が適応になることを確認し治療を行いました。検査を行わない医療機関もあるようですのでお気を付けください。
治療前後のレントゲン写真になります。左側が治療前で右側が治療後になります。治療時間は23分でした。患者様とはスキーの話題で盛り上がりました。今シーズンのスキーには間に合うと思います。
院長の一言
スキーもゴルフも好きなので、同じ趣味を持たれる患者様と出会うとうれしい気持ちになります。私の場合、雪山の主戦場は長野県ですが、北海道にも年に1度は行きますので、お会いできれば幸いです。私は5月に治療を受けてから、かなり調子が良く、ゴルフも問題なくできるようになっております。まもなく治療後6ヵ月になりますので、MRI検査を行い動画でご報告させて頂く予定です。
治療法
DRT法(経皮的椎間板再生治療)
治療期間
日帰り
治療費用
1,430,000円~1,760,000円(税込)
リスク・副作用
治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
禁忌事項
血液疾患に罹患中の方(血小板減少症、高度の欠乏性貧血など)、感染に伴う全身症状(発熱など)、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
腰椎すべり症
腰椎すべり症とは背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛・足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。