患者様の情報

60代 男性

疾患・症状


患者様の状態

10年ほど前より右臀部の神経痛に悩まされていました。今年の7月頃に台湾でPLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)を受けられましたが、改善が乏しい事から当院を紹介され受診されています。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査です。第4腰椎と第5腰椎の間にある椎間板が潰れており、容量が30%以上低下しています。また第4腰椎は前方にずれており、すべり症と診断されます。神経の通り道である脊柱管も狭くなっており、脊柱管狭窄症と診断されます。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

治療風景①

椎間板内の損傷を検査したところ椎間板修復が必要となりましたので、治療まで行っております。

治療風景②

海外の方はあまり鎮静剤を使用されない傾向です。鎮静剤に対して不安があるようですので、今回は局所麻酔のみで治療を開始しております。

椎間板の損傷部位を検査しております。黒く造影されている部分が損傷部位に繋がりますので、椎間板修復治療を行いました。治療後は2時間で歩いて帰宅していただいております


院長の一言

今年の4月に石田副院長が北米で椎間板の再生治療法の研修に行っていたのですが、いよいよ当院でも新規に椎間板再生治療を導入する事が役員会で決定されました。厚生労働省に申請を行い、再生治療認定施設となる予定です。従来のDST(ディスクシール治療)は修復治療でしたが、その上のカテゴリーに属する治療を提供させて頂きます。また新規治療に関しては従来通り日帰り治療となり、11月中にはアナウンスが出来るように準備を進めております。
さて明日からは阪神タイガースのCSファイナルが開始されます。楽しみで仕方がありません。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。


腰椎すべり症

腰椎すべり症

腰椎すべり症とは背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛・足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。


椎間板変性症

椎間板変性症

椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。


坐骨神経痛

坐骨神経痛

坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。