概略
椎間板ヘルニアの改善には、腹筋や背筋などの腰を支える体幹筋肉のトレーニングが効果的です。体幹筋肉を鍛えることにより、姿勢維持や椎間板への負担を軽減に役立ちます。トレーニングする部位は、お尻と太もも、そして体幹があり、動画を交えて詳しく解説します。
目次
椎間板ヘルニアに筋トレは効果的?
椎間板ヘルニアに筋トレは効果的です。腰を支える体幹筋力が落ちてしまうと、正しい姿勢が保てません。悪い姿勢は椎間板といった腰のクッションに負担がかかり、椎間板ヘルニアを誘発します。椎間板への負担を軽減するためには正しい筋トレが必要であり、誤った筋トレは椎間板ヘルニアを悪化させます。
椎間板ヘルニアに有効な筋トレメニュー
体幹筋力を鍛えることが、椎間板ヘルニアには効果的です。体幹筋力とは、腹筋や背筋などの腰を支える筋肉のことで、良い姿勢を維持したり、椎間板を守る効果があります。この章では、椎間板ヘルニアに効果的な筋トレメニューとやり方について動画を交えてご紹介します。
お尻の筋トレ
- うつ伏せになり、片膝を曲げます
- 曲げたまま、ゆっくりと足を上げて下ろします
- この動きを繰り返します
- 1セット10回、1日3セット行います
- 左右同様に行います
ポイント
- 足を上げた際に、腰が反らないように意識します
太ももの内側の筋トレ
- 横向けになり、上の足を曲げて下の足を伸ばします
- 下の足を天井方向へ、ゆっくり上げて下ろします
- この動きを繰り返します
- 1セット10回、1日3セット行います
- 左右同様に行います
ポイント
- 足を上げたときに、横向けの姿勢が崩れないように意識します
体幹の筋トレ
- 骨盤を立てて座ります
- この姿勢のまま、片足を5cmほどゆっくりと浮かせます
- ゆっくりと戻します
- この動きを交互に10回ずつ行います
- 1セット10回ずつ、1日3セット行います
ポイント
- 足を浮かせたときに、体が横へぶれないように意識します
椎間板ヘルニアに有効なストレッチはこちらの記事をご参考ください。
NLC野中腰痛クリニックによる腰椎椎間板ヘルニアの治療実績
当院における腰椎椎間板ヘルニアの治療実績をご紹介します。腰部脊柱管狭窄症と併発するケースも多く、また坐骨神経痛などの症状もみられます。当院の腰椎椎間板ヘルニアの治療実績はこちらをご覧ください。
NLC野中腰痛クリニックの日帰り腰痛治療の実績は、6,260件(集計期間:2018年6月~2024年9月)
椎間板が複数変形したことで神経の周辺が炎症し、両足にしびれが発生した患者様です。ディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行うことで炎症の改善を図りました。
【まとめ】椎間板ヘルニアに効果がある筋トレメニュー
- 腹筋や背筋などの体幹筋力を鍛える
- 体幹筋力で正しい姿勢を保つ
- 間違った筋トレは悪化の可能性がある
筋トレを行うことで、椎間板ヘルニアが改善する可能性があります。まずはご紹介した3つの筋トレを無理の無い範囲でお試しください。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。