患者様の情報

70代 男性

疾患・症状


患者様の状態

10年以上前より腰痛を自覚されておられましたが、足のシビレが出現するようになられてから、びっこを引いて歩く状態になられました。ご家族と出歩く事も不自由になられており、当クリニックを受診されました。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査ですが、腰を真横から観察しており、向かって右側が背中側となります。腰は腰椎と呼ばれる比較的小さな骨が縦に並んで出来ており、腰椎と腰椎の間にはクッションである椎間板が存在しており、足の神経も腰椎と椎間板の傍を通っております。足の神経が通る部分を脊柱管と言います。このMRI検査では、薄く潰れた椎間板と圧迫を受けている足の神経が見られます。この様な状態を脊柱管狭窄症と言います。


施術内容

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)

椎間板が潰れておりますので、腰部椎間板L3/L4、L4/L5、L5/Sの3箇所にディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。

治療風景①

鎮静剤の使用は希望されませんでしたので、部分麻酔のみで治療を開始いたしました。

治療風景②

椎間板が薄く潰れておりましたので、針の形状を大きく変化させる必要がありました。

椎間板まで針を挿入し検査を行っている動画です。椎間板の損傷部分にディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行っております。


院長より一言

本日は4件の治療を行っておりますが、内3件では鎮静剤を使用しております。ご高齢の患者様にも鎮静剤の種類を選択し使用しております。鎮静剤の使用によって、問題は起きたことはございませんし、患者様にとっても楽に治療が行えますので有益だと思います。また治療させて頂いた患者様は、以前に治療をさせて頂いた患者様からの紹介であり、この場を借りてお礼を申し上げます。患者様におかれましてはゴルフを楽しまれておられると伺いましたが、程々にお願いいたします。笑
私も明日は人気の少ないゴルフ練習場でスコア90台を目指して汗を流そうと思います。


治療法

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。