概略
腰椎すべり症は腰椎が滑ることによって神経を圧迫し、足腰やお尻の痛み、痺れを引き起こす病気です。慢性的な腰痛や坐骨神経痛、間欠性跛行といった症状が出現することが多く、脊柱菅狭窄症とよく似ています。検査、診察をしないとすべり症かどうかわからないため、日常生活に大きな支障が出ていたりする場合は、早期に整形外科の病院を受診されることをお勧めします。
目次
「腰椎すべり症かも?」と思ったら何科を受診すればいい?
例えば、歩行が困難な程痛みがある、慢性的に足の痛み・痺れがあるという場合には整形外科を受診されることをお勧めします。すべり症の症状は脊柱管狭窄症と似ているため、坐骨神経痛や間欠性跛行(数十分歩くと休憩しなければ歩行が難しい)といった症状が出現することが多いです。
腰椎すべり症で病院を受診する前に確認する項目
受診する前に下記のような項目を確認しておくようにしましょう。
- 過去に椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の診断をされたことがある
- 症状が出始めたのはいつ頃からなのか
- 慢性的に痛みや痺れがでているのか、また悪化したのはいつ頃からなのか
- 日常生活に支障があるのか(歩行困難・長時間の立ち姿勢/座り姿勢が辛い等)
- 日や時間によって症状の変化があるのか
腰椎すべり症の診断・検査方法について
まずはMRI・レントゲンによる画像検査を行います。レントゲンで骨の状態を確認し、MRIで椎間板の状態を確認します。画像上ではどのくらい腰椎が滑っているか確認できますが、病気の進行度合いと症状が必ずしも同じということはないため医師による問診も治療法を決定していく上では非常に重要です。
腰椎すべりと間違えやすい病気について
症状が似ている病気としては脊柱管狭窄症が挙げられます。脊柱管狭窄症のように坐骨神経痛・間欠性跛行の症状が出ることがあるため実際に診断をすると脊柱管狭窄症・すべり症の両方が画像上確認されることがあります。すべり症は椎間板変性によって椎間板が不安定になり腰椎が滑ります。また椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症の病気を経てすべり症まで症状が進行することもあるため診断をして初めて病名が分かることも多い病気です。
NLC野中腰痛クリニックによる腰椎すべり症の治療実績
当院における腰椎すべり症の治療実績をご紹介します。腰椎すべり症に対してディスクシール治療(Discseel® Procedure)がどのように行われているのかご確認いただけます。当院の腰椎すべり症の治療実績はこちらをご覧ください。
NLC野中腰痛クリニックの日帰り腰痛治療の実績は、6,358件(集計期間:2018年6月~2024年10月)
他院にて腰の外科的治療をされてましたが、再発してしまい下肢の痛みやしびれで歩けなくなってしまった患者様です。損傷している椎間板に対してディスクシール治療(Discseel® Procedure)を施術致しました。
腰椎すべり症は何科の病院を受診する?症状や対処法について解説まとめ
すべり症は腰椎が滑ることによって神経を圧迫し腰痛や足・お尻の痛み痺れを引き起こす病気です。脊柱管狭窄症と似た症状のため診断をして初めて病気の存在を知る方も多いことと思います。例えば慢性的に痛み・痺れが出ていたり、歩行が困難になって日常生活に大きな支障が出ていたりする場合には整形外科を受診し、すべり症かどうかを確認されることをお勧めします。
当院ではすべり症の治療が可能なディスクシール治療(Discseel® Procedure)という治療法があります。滑っている腰椎を元通りにするということはできませんが、進行を予防することが期待できます。椎間板の変形や神経への圧迫を緩和することで痛みや痺れの症状を改善することを目的にしています。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎すべり症
腰椎すべり症とは背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛・足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。