患者様の情報

60代 男性

疾患・症状


患者様の状態

昨年6月にウルトラマラソンに参加された際に腰痛発作が出現してしまわれました。その後は状態を起こすなどの動作で腰痛が悪化し、ランニングも出来ない状態となられました。今回は運動を再開することを目的に当院を受診されています。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査です。第4腰椎と第5腰椎および第1仙骨の間にある椎間板が変形し、一部は潰れている状態です。椎間板変性症椎間板ヘルニアと診断致します。前屈動作で腰痛を引き起こす原因と考えます。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

椎間板を検査したところ第4腰椎と第5腰椎、第5腰椎と第1仙骨にある椎間板に損傷部分が確認されたので治療を行いました。

治療風景①

検査から治療までの状況を確認されるために鎮静剤は使用せず、局所麻酔のみで治療を開始しております。

治療風景②

骨の変形も少なく、治療用の管は問題なく椎間板まで到達しました。治療開始から5分程度です。

治療風景③

椎間板を検査しているところになります。患者様にも分かりやすいようにモニター画面を用意して説明をしております。治療時間は17分でした。


院長の一言

本日の外来では、関東地方より治療後8ヵ月経過した患者様が受診されました。治療前には100m程の歩行で足のしびれが出現しておられましたが、現在は200~300mほど歩かれてもしびれは出ない様になられたそうです。しかし、それ以上の歩行では、未だにしびれが出現する状態との事でした。MRI検査では治療部位に関しては良好な状態でしたが、さらなる改善のためにリハビリのご指導と追加での椎間板治療をご提案させて頂きました。しびれは神経痛と比較して取れにくいのですが、患者様に満足して頂くべく最大限の努力をしております。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

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腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。


椎間板変性症

椎間板変性症

椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。