患者様の情報

70代 男性

疾患・症状


患者様の状態

数年前、最寄りの総合病院で脊柱管狭窄症に対して外科的手術を受けられました。しかし、手術後も腰痛と足の神経痛に改善が無い状態でした。再度外科的手術も検討されておられましたが、リスクが高い事から当院を受診されています。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査となりますが、第2腰椎から第1仙骨まで椎間板が潰れている状態で変形もあります。同時に神経の通り道も狭くなっており、脊柱管狭窄症と診断されます。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

椎間板の容量が50%以上低下している為に椎間板繊維輪修復治療(DST法・ディスクシール治療)を行いました。

治療風景①

患者様にはうつ伏せに寝ていただいております。その間にNST針を骨の変形に併せて成形しております。

成形したNST針を椎間板まで挿入するのですが、骨の変形もありますので、透視装置で腰の状態を確認していきます。

治療風景②

椎間板の検査を行っているところです。患者様にもお見せしながら椎間板の損傷部位を確認していきます。

検査の様子です。治療時間は20分程でした。


院長の一言

皮膚科の後輩(34歳)が大阪で開業する事になり、激励会に参加してまいりました。激励会といいますが、開業に向けてのアドバイスなどを居酒屋でワイワイとしていただけなのですが、ふと私が34歳の頃を思い返しました。10年ほど前はPLDD(椎間板レーザー減圧術)とPODT(椎間板オゾン療法)とSCS(脊髄神経刺激療法)を行いながら、麻酔科と循環器内科として実家の病院に勤務しておりました。当直も月に7~8回ありましたし、ものすごく忙しかったことを思い出しました。

皆様も10年前はどのようにお過ごしだったでしょうか?たまには立ち止まり、過去を振り返ってみるのもいいかもしれません。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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