患者様の情報

70代 女性

疾患・症状


患者様の状態

腰痛とは無縁の生活をされておられましたが、2年ほど前より腰痛を自覚されるようになり、前かがみの姿勢など腰に負担のかかる動作が困難となられてきました。最近では農作業もままならなくなった事から、改善を目的として当クリニックを受診されています。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査ですが、複数の椎間板が潰れかけており容量も50%程度少なくなっています。この様な状態を椎間板変性症と言います。また変形も伴っており椎間板ヘルニアと診断されます。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

椎間板4箇所(L2/L3、L3/L4、L4/L5、L5/S1)の周囲に生じている科学的炎症をDST(ディスクシール治療)で改善することとしました。

治療風景①

鎮静剤を使用し寝ていただいた後、局所麻酔で痛みを取り除いているところです。

治療風景②

腰椎の変形に併せて複数の管を用意しておりますが、今回はU字状に変形させたものを使用しました。

椎間板の検査を行っているところですが損傷部分が映し出されています。この後DST(ディスクシール治療)を行いました。治療時間は16分であり、治療直後にお目覚めになられました。


院長の一言

速報です。4月20日にDST(ディスクシール治療)が、アメリカ政府により初めて脊椎疾患に対する再生治療と認定されました。この結果、アメリカの退役軍人を対象に政府の補助金を利用してDST(ディスクシール治療)が行われることが決定しております。政府の補助金を対象とした治療申請はハードルが極めて高く、自己幹細胞移植(日本ではジェネシス社と共同で東海大学病院にて治験中)、脂肪肝細胞移植や血小板由来再生治療などは審査が通っておらず、再生治療として唯一かつ初めて審査が通過したのがDST(ディスクシール治療)となりました。北米のCNNやYahoo.comのニュースでも取り上げられていますので興味のある方はご覧ください。DST(ディスクシール治療)の高い安全性と有効性が他の再生治療に先駆けてアメリカ政府機関の認定を受けたことは、同じ治療を行っている私にも誇らしいことです。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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