患者様の情報
50代 男性
疾患・症状
患者様の状態
ご家族が日本で生活をなされておられますが、ご本人様はベトナム語しか解されませんので通訳を交えてのご説明をさせて頂きました。4ヵ月ほど前より腰部と左坐骨部分に神経痛が出現するようになり、前屈姿勢など腰に負担のかかる動作で症状が悪化しておられました。近くの整形外科ではリハビリ等の保存的治療をされておられましたが、改善が無い為に当院を受診されています。
診察と検査結果
腰のMRI検査となりますが、第3腰椎と第4腰椎および第5腰椎の間にある椎間板が黒くなっており変形も伴っております。椎間板が黒くなっているのは水分含有率が低下している事を示唆しており、椎間板が痛んでいる事を示し、椎間板変性症と呼ばれます。また椎間板は変形しており、椎間板ヘルニアと呼ばれる状態です。
施術内容
PLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術)
痛んでいる椎間板では中の圧力上昇が示唆されましたので、減圧する事でヘルニアの改善が期待されます。今回は椎間板2箇所(L3/L4、L4/L5)に対してPLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術)を行い、症状の改善を図りました。
椎間板に治療用の管を挿入し、内圧検査を行っているところです。内圧の上昇が確認されました。
引き続いて硬くなった椎間板内の髄核部分をレーザー照射しているところになります。左耳でレーザー照射音を確認しています。
レーザー照射のデモ動画です。患者様にもレーザー照射の方法を見ていただきました。
院長の一言
特に8月以降より多国籍化が進行しております。出身国により治療前のご質問に特徴があり興味深いです。東南アジアの患者様の場合は、実際に治療を受けられた患者様からのご紹介で受診される方が多く、治療内容に関してのご質問は少ないです。代わりに治療後に症状が良くなった後にどれくらいの運動ができるのか?など発展的なご質問が多いです。ヨーロッパの患者様は、事前に内容をよく理解されている方が多く、治療に使われる薬剤や他の治療との相違点など専門的なご説明をすることが多いです。中華圏の患者様は、そもそも治療薬が本物であるのか、ライセンス契約は結んでいるのか、など治療に関する信憑性に関して問われることが多くございます。出身国に限らずに多いご質問は治療実績ですね。年間平均700~900件の治療実績があり、現在6年目で5,000件に到達したことをご説明しております。
さて昨日の阪神タイガースは近本選手のデッドボール事件がありましたが無事に勝利しており、広島カープも敗れたためマジックナンバーは15となっております。怪我をせずに優勝まで走り切ってほしいです。
治療法
PLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術)
治療期間
日帰り
治療費用
308,000円~473,000円(税込)
リスク・副作用
治療を受けた後に今までになかった腰痛や痺れ、太ももに筋肉の張りを感じる場合があります。症状や状態により個人差がありますが、手術後1週間~1ヵ月程これまでになかった症状が一時的に続くこともあります。また外科的手術と比べると確率は非常に低くなりますが、治療箇所からの感染症や、合併症などのリスクがあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。