患者様の情報
20代 男性
疾患・症状
患者様の状態
サッカー選手の方です。10代の頃から腰痛をお持ちでしたがプレーを続けておられました。最近では試合どころかトレーニングレベルの動作で腰痛が出現する状態になっておられました。当院へはお知り合いから紹介を受けて受診されています。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが、第3腰椎から第5腰椎にわたって2箇所の椎間板に変形が見られます。年齢的には椎間板の損傷が激しく、相当量の負荷がかかっていたものと推察されました。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
椎間板の状態を検査したところ損傷を認めたため繊維輪修復治療を行っております。
局所麻酔のみでの治療を開始しております。
治療用の管を挿入していきましたが、幸い骨の変形もなく問題なく椎間板まで到達致しました。
椎間板検査の様子です。損傷部分が明瞭に映し出されていました。治療時間は19分でした。練習の再開は2週間後を指示し、帰宅していただきました。
院長の一言
当院ではスポーツ選手に対しても治療を行っておりますが、あまりに激しい動作をされると数年で再度椎間板が損傷してしまう事があります。その場合には再度治療が必要になります。
本日は3年前に治療を行った50歳代男性が来院されました。坐骨神経痛は消失しておられましたが、海外旅行で砂漠ラリーをされることから念のため受診されています。MRI検査を行いました。
向かって左側の写真が3年前、右側が本日のMRIです。3年前と比較して第3腰椎と第4腰椎および第5腰椎の椎間板ヘルニアが消失しており、椎間板機能の改善も見られました。「砂漠ラリーは可能ですが個人的には羨ましいです」とお伝えしたところ一緒にどうですか?と誘っていただきました。20年後かな……笑
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。