患者様の情報

70代 男性

疾患・症状


患者様の状態

17年前より腰痛を自覚されておられましたが、徐々に悪化する様になりました。お仕事も休まれる日が増え、坐骨神経痛の為に歩く事も億劫になっておられました。内服やリハビリでの治療では改善が得られなかったことから当院を受診されています。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査ですが、第3腰椎から第1仙骨に至る椎間板が潰れており、変形も伴っています。椎間板変性症椎間板ヘルニアと診断致しました。さらに足の神経も圧迫を受けており、炎症が併発している可能性がたかく脊柱管狭窄症と診断しております。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

椎間板損傷3箇所(L3/L4、L4/L5、L5/S1)を治療し、坐骨神経症状の改善を図りました。

治療風景①

治療中の様子をご覧になる為に鎮静剤は使用致しませんでした。局所麻酔のみで治療を開始しております。

治療風景②

今回、治療用の管はNST針を使用しております。腰椎の変形が強い場合でも追従性が高い管になっております。

治療風景③

患者様に椎間板の状態をご説明しているところです。

椎間板損傷部分を検査しています。この後DST(ディスクシール治療)を行いました。治療時間は20分でした。


院長の一言

1年ほど前より各種医薬品の供給が不安定になり、必要な薬品が入荷しづらくなっているようです。知り合いの開業医と話をしていると、あらゆる薬剤の供給が不安定化しているようで、どうもコロナ禍からの円安や輸送費の増加およびウクライナでの戦争なども関与しており原材料の不足も関係しているようです。コロナ前には考えられなかったことですが、薬品不足は日常化しつつあると思います。当院においては治療に必要な薬品に関しては安定的に確保できておりますが、将来的なことも考え複数のメーカー卸と取引を拡大していきたいと思っております。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。


坐骨神経痛

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