患者様の情報
70代 男性
疾患・症状
患者様の状態
5年ほど前より腰の痛みと下肢のしびれが出現し、自宅近くの病院で投薬での治療を受けるも改善がなく、最近歩行が出来なくなった為に受診されました。診察時に『しっかり歩けるようになりたい』とおっしゃっていました。
診察と検査結果
第2腰椎と第3腰椎間(L2/3)、第3腰椎と第4腰椎間(L3/4)、第4腰椎と第5腰椎間(L4/5)、第5腰椎と第1仙骨(L5/S)の椎間板ヘルニアがあり、特にL5/Sでは椎間板が潰れている状態(高度椎間板変性)でした。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
局所麻酔を使用し、腰椎L2/3・L3/4・L4/5・L5/Sの4箇所の椎間板に治療用の管を順次挿入していきました。
その間しびれ等の神経症状は出現する事はありませんでした。(しびれが出現する確率は10%前後です)痛みは多少ありましたが、事前に痛みそうなところでお声がけをしましたので、落ち着いておられました。L3/4の椎間板造影検査ですが、繊維輪の損傷が明瞭に映し出されております。
術後
治療後は1時間30分程お休みいただき、治療動画のご説明をさせて頂きました。
歩行は早ければ1ヵ月程度で改善が期待できる旨をご説明し、ご帰宅頂きました。
※治療効果は個人差があります。
院長より一言
本日8月31日は午前中に診察をさせて頂いた後、4名の患者様に治療を行いました。特に最近は治療件数が増えており、昼食をとる時間がない程忙しく動き回っております。体重も4Kg程減りました。医療は体力勝負のところがありますので、しっかり健康に気を付けて診療にあたりたいと思います。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。