患者様の情報

30代 男性

疾患・症状


患者様の状態

5月頃から腰の痛みとしびれが出現してスポーツができなくなったため、けん引や電気治療をするも改善がなく当院を受診されました。


診察と検査結果

MRI

腰を横から見た写真(MRI検査)です。
腰は小さな骨(腰椎)が縦に並んで出来ているのですが、小さな骨(腰椎)と骨の間にはクッション(椎間板)があります。また傍には足の神経が通っており、脳と下半身を繋ぐ電線の様な働きをしています。この写真では、腰の上部の1箇所でクッション(椎間板)が飛び出しているところが見え、椎間板ヘルニアと言います。また下の1箇所ではクッション(椎間板)が潰れかけています。足の神経痛は椎間板ヘルニアが原因であり、腰の痛みは下の潰れかけた椎間板が原因と考えられました。


施術内容

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)+PLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術)

腰椎L1/2にPLDD法、L5/S部分にディスクシール治療(Discseel® Procedure)をそれぞれ治療を行いました。椎間板ヘルニアに対してはレーザー治療(PLDD)を行いますが、下の潰れかけた椎間板では検査を行いますが、おそらくディスクシール治療(Discseel® Procedure)が必要になると考えられました。

治療風景①

患者様にはうつ伏せに寝ていただき、局所麻酔で痛みを取り除き、治療用の管をクッション(椎間板)まで挿入していきます。

治療風景②

最初にレーザー治療(PLDD)を行っているところです。

レーザー治療(PLDD)のテスト照射の動画です。

引き続きディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行っている動画です。治療時間は20分でした。


術後

治療後は1時間30分程ベッドでお休みいただいた後に診察をさせて頂きました。今後早ければ1~2ヵ月程度で症状の改善が期待できることをご説明させて頂きました。

※治療効果は個人差があります。


院長より一言

当クリニックでは5種類の椎間板治療方法を用意しております。その治療法を同時に組み合わせて行う事で治療効果の最大化に努めております。また外来診察時にイラストを用いてすべての治療法について説明をしており、ご高齢の患者様にも理解できるように対応しております。


治療法

ディスクシール治療(Discseel® Procedure) + PLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。

治療を受けた後に今までになかった腰痛や痺れ、太ももに筋肉の張りを感じる場合があります。症状や状態により個人差がありますが、手術後1週間~1ヵ月程これまでになかった症状が一時的に続くこともあります。また外科的手術と比べると確率は非常に低くなりますが、治療箇所からの感染症や、合併症などのリスクがあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。


椎間板変性症

椎間板変性症

椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。