患者様の情報
60代 男性
疾患・症状
患者様の状態
3年ほど前より坐骨神経痛を自覚されており、昨年秋頃より歩行距離も短くなっておられました。大学病院では外科的手術を勧められていましたが、手術を受けられたご親戚に相談した結果躊躇され、当院を受診されました。
検査
腰のMRI検査ですが、第3腰椎から第5腰椎の間にある椎間板が潰れており、神経の通り道である脊柱管も狭くなっており、脊柱管狭窄症と診断されます。
施術内容
ディスクシール治療
椎間板周囲での炎症と椎間板機能自体の低下から、坐骨神経症状が悪化していると判断し、ディスクシール治療をお勧め致しました。患者様はディスクシール治療で万一効果が無かった場合には、二期的に外科的手術を行う事で対応することで決断されました。
皮膚から椎間板まで約12センチの距離があります。局所麻酔薬を用いて治療用の管を挿入していきます。
治療中の様子をご覧になる為にモニター画面を患者様にも見えるように移動させております。
椎間板に対してディスクシール治療を行っているところです。患者様もご覧になられました。
治療前後のレントゲン写真です。左側が治療前、右側が治療後になります。治療時間は14分でした。帰宅される時には神経痛の改善が見られており、早期効果が確認されております。患者様も喜ばれておりました。
院長の一言
ディスクシール治療はリスクが極めて少ないことがメリットであるため、本日の患者様(複数の会社経営をされています)は、万一、治療効果が不十分であれば二期的に外科的手術に踏み切るという選択をされました。治療後の経過においても複数の可能性を考えておられ、それが最良であれ、最悪であれ次の一手を考慮されており、経営者的な判断に優れていると関心致しました。
さて、長女が中学受験に合格致しました。祝
これでスキーに行けます。
昨日は家族全員の板にホットワックスをかけました。3時間くらいかかりヘトヘトでしたが、私の腰は大丈夫でした。
今回の治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は、一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって、周りの筋肉や関節、靭帯などの広がりにより、筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
関連するの疾患と症状
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは、背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛や足の神経障害、歩行困難などの症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚部に痛みや痺れを感じる症状です。
この記事の著者
大阪本院 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任