患者様の情報

60代 女性

疾患・症状


患者様の状態

2018年8月に脊柱管狭窄症による坐骨神経痛に対して、当院で日帰り治療であるディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行った方です。治療後は日常生活における坐骨神経痛が改善し、夜間に出現していた足の痙攣も消失していました。その後コロナ禍を経て、ご友人たちとゴルフを始められましたが、ゴルフを楽しまれると坐骨神経痛が出現するため、さらなる改善を求めて当院を受診されています。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査です。第2腰椎から第1仙骨まで椎間板の損傷を認めます。また神経の通り道も狭くなっており、脊柱管狭窄症が残存している状態です。


施術内容

DRT(椎間板再生治療)

5年前にディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行っています。椎間板機能は改善しているため、日常生活は可能とはなっていますが、過度の運動で坐骨神経痛が出現する状態であることから神経障害が残存していると判断し、DRT(椎間板再生治療)を追加で行う事に致しました。

治療風景①

鎮静剤と局所麻酔を併用し治療を開始いたしました。無痛での治療となります。

治療風景②

椎間板に治療用の管を挿入しております。太さは0.8mmですから、傷跡も残りません。治療時間は23分でした。


院長の一言

欧米の患者様においては、痛みの改善を貪欲に求めます。例えば、欧米では鎮痛目的での患者様一人当たりのオピオイド(麻薬)の使用量は日本の約80倍です。日本の患者様は痛みを耐えるものであると考えるのに対して、欧米では生活を楽しむために痛みをコントロールするという基本的な考え方の違いがあるようです。我々のクリニックでは、患者様の希望に合わせて海外の最新治療を提供しております。

追伸

石田副院長自身が、DRT(椎間板再生治療)を受けられてから5ヵ月以上経過しました。すでに、バックカントリースキーを楽しむまで改善されています。


治療法

DRT法(経皮的椎間板再生治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,430,000円~1,760,000円(税込)

リスク・副作用

治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。

禁忌事項

血液疾患に罹患中の方(血小板減少症、高度の欠乏性貧血など)、感染に伴う全身症状(発熱など)、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰部脊柱管狭窄症

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腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。


坐骨神経痛

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坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。