患者様の情報
20代 男性
疾患・症状
患者様の状態
3年程前より腰痛を自覚する様になり、近くの整形外科を受診されています。整形外科では原因も不明であり、とりあえずリハビリをするように指示されたそうです。その後は整体、鍼灸、ホットヨガなど様々な対策を行われましたが、改善がないために当院を受診されています。
診察と検査結果
腰のMRI検査です。第5腰椎と第1仙骨の間にある椎間板がわずかに減少しており椎間板変性症が疑われました。MRI画像では損傷の程度が不明ですので、透視装置による精密検査(Annulargram)をお勧めしました。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
精密検査ではMRIでは映らなかった損傷が認められ、ディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行っています。
検査の様子はご自身で確認したいと希望されましたので、鎮静剤は使用しないで局所麻酔のみで治療を開始いたしました。
検査の準備が整い、患者様の前にモニター画面を移動させているところです。
椎間板の精密検査(Annulargram)の様子です。MRIでは分からない損傷部分が黒く映し出されています。損傷部分の形状に併せてディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。
治療前後のレントゲン写真です。左側が治療前、右側が治療後の写真となります。治療時間は17分でした。治療直後より腰痛は半減しており、驚かれていました。
院長の一言
原因のない腰痛はありません。当院では腰に対する精密検査を行い、原因を特定しております。また患者様にも分かりやすく説明し、腰痛治療を行っています。最近北米では、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など分かりやすい病気だけでなく、原因が特定されない腰痛や坐骨神経痛に対しても、精密検査を行う事で原因を可視化して治療を行う事が出来るようになってきました。
さて我らの阪神タイガースは2月23日に巨人とオープン戦を行いましたが、スコア4-9で、惜しくも敗れてしまいました。くやしいです。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。