患者様の情報
70代 女性
疾患・症状
患者様の状態
今年3月頃より両足に坐骨神経痛が出現する様になられました。近くのクリニックを受診され内服治療を行われるも改善が乏しく生活にも支障が生じている為当院を受診されています。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが、第2腰椎から第4腰椎の間にある椎間板が潰れており、大きく変形しております。また足の神経付近にまで椎間板内の髄核成分が漏出している状態であり、坐骨神経痛の原因と考えられます。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
椎間板が損傷したため髄核が脱出し、炎症を引き起こしている事から原因である椎間板の修復を試みました。今回は椎間板の4箇所(L2/L3、L3/L4、L4/L5、L5/S1)に対して、ディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行っております。
患者様にはうつ伏せに寝ていただき、検査用の管を椎間板まで挿入しております。挿入には局所麻酔を用いて痛みを感じない様に配慮しております。
椎間板が潰れておりますので、管の挿入には少し難渋致しました。
治療用の管を挿入した後に椎間板と管の位置関係に相違がないか透視装置で確認しています。
椎間板を検査している動画です。損傷部分が明瞭に映し出されております。この後損傷部分に対して治療を行いました。治療時間は19分でした。
院長の一言
本日治療させて頂いた患者様お一方に治療後よりめまい症状が出現しました。頭の位置によってめまいが出現する状態でしたが、脳卒中症状は認められず、30分程でめまい症状は改善致したことから良性発作性頭位めまい症と判断いたしました。患者様には3時間ほど休んでいただき帰宅していただきました。5年間治療を行っておりますが、初めての経験でしたので、念のため北米のPauza医師に同様の報告があるか問い合わせを行っております。カルフォルニアでは12時間程度時差がありますので、明日には返事があるとは思います。
さて昨日の阪神タイガースはマジックが点灯したものの広島カープに敗れてしまいました。また本日からはDeNAとの連戦が始まりますので気持ちを切り替えて応援したいと思います。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
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