患者様の情報
70代 男性
疾患・症状
患者様の状態
30年以上前より腰痛は自覚されておられましたが、日常生活に支障が生じる程ではありませでした。今年に入ってから腰痛の悪化と両足にしびれを自覚される様になり、腰に負担のかかる動作が出来なくなられ当院を受診されています。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが、複数の椎間板が潰れかけており変形も伴っています。この様な状態を椎間板変性症と椎間板ヘルニアと言います。また神経の通り道が狭くなっており、脊柱管狭窄症と診断されます。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
椎間板を検査して治療を行う事で腰痛と神経症状の改善を図りました。今回は椎間板の損傷部5箇所(L1/L2、L2/L3、L3/L4、L4/L5、L5/S1)に対して、ディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行っております。
準備の段階で鎮静剤を使用し寝ていただきました。またご家族には、隣室からガラス越しに中の様子を見学していただいております。
治療前に撮影しているMRI画像を確認しながらレントゲン透視装置で治療部位を選定していきます。
治療用の管はNST針(追従性の高いS字型治療針)を使用しました。骨の変形が強い為です。
椎間板を検査しているところです。損傷部分を確認しながらディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。治療時間は19分でした。患者様は治療終了直後にお目覚めになられています。
院長の一言
本日はお盆休み明け後、最初の診療日でした。本来は8月15日に診療を予定しておりましたが、台風が関西を直撃したため休診状態でしたので本日が仕事始めになっております。5年前に台風が関西を直撃し大変な被害をもたらしたため、事前に休診扱いとさせて頂いておりました。
また11月に北米での治療研修が決定致しましたので、診療日の変更も改めてアナウンスさせて頂きたいと思います。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。