患者様の情報

60代 女性

疾患・症状


患者様の状態

2014年に椎間板ヘルニアと診断され外科的手術を行われました。手術後により症状が改善し、日常生活も問題なく送られていましたが、2022年秋頃より左足に神経痛が出現する様になられ、近くの病院で椎間板ヘルニアの再発を指摘されました。再手術はリスクが高くなるために当院を受診されています。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査ですが、第5腰椎と第1仙骨ないし第6腰椎の間にある椎間板が潰れており椎間板変性症と診断されます。また椎間板の内容物(髄核と呼ばれます)が神経の傍に飛び出している状態で脱出型椎間板ヘルニアを併発している状態です。


施術内容

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)

損傷した椎間板3箇所(L1/L2、L3/L4、L4/L5)に対して検査と修復を行い神経症状の改善を図りました。

治療風景①

治療中の様子を説明する為に局所麻酔のみで治療を開始いたしました。

治療風景②

治療用の管は問題も無く椎間板に到達し患者様に椎間板の状態をご説明しているところです。

間板の損傷部位を確認し治療しているところです。治療時間は15分でした。治療直後から症状の改善が見られており今後の効果が期待されました。


院長の一言

当院では治療担当医の研修も行っております。新たに富岡医師が研修に入る予定となりました。椎間板治療に携わる医師の拡充もさることながら、教育にも携わる事は自分自身のスキル向上にも寄与します。人生一度きりですから後世に残せるものがあるのであれば残すことも大事ですし、多くの患者様にご満足いただけるように医師の教育にも心血を注いでいきたいと思います。またPLDD(経皮的椎間板減圧術)を日本で広められた丸茂先生(故人で私自身は孫弟子になります)は、総治療件数が1万件を超えていたと聞きます。私も丸茂先生を目指して頑張りたいと思います。


治療法

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。


椎間板変性症

椎間板変性症

椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。