患者様の情報
70代 女性
疾患・症状
患者様の状態
45歳頃、掃除中にぎっくり腰が出現してから、中腰の姿勢や重い荷物を持った際に腰痛と足のしびれが出現する様になられました。最近では草むしりや歩く事すらままならない状態で、日常の家事にも影響が出現していることから当院を受診されています。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが、複数の椎間板が潰れたり変形している状態で椎間板変性症と椎間板ヘルニアと診断されます。また腰椎もずれが見られ、腰椎すべり症と診断致します。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
損傷した椎間板4箇所(L2/L3、L3/L4、L4/L5、L5/S1)を治療する事で腰痛と神経障害の改善を図りました。
山崎医師と私(野中)が治療を担当しております。治療箇所が多いので鎮静剤を使用しながらの治療となりました。
第4と第5腰椎の間にある椎間板では隙間が狭くなっており、治療用の管を挿入するのに時間がかかりました。
椎間板を検査しております。予想通り、椎間板の損傷が描出されましたのでディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。治療時間は21分でした。鎮静剤を使用しておりましたので、患者様は痛みを感じられる事もありませんでした。
院長の一言
まもなく6月も終わり、当院も6年目に突入致しました。同時に6月の月間治療件数は初めて100件を超え、過去最多となりました。ご紹介患者様が大幅に増えてきたことが要因です。その分だけ責任も重く感じており、患者様により満足いただける治療を提供するべく日々研鑽にも励んでおります。当院の山崎医師が10月末頃に北米研修を、石田副院長が新規治療のための海外研修を年末ごろに予定しております。私も11月に渡米するつもりです。本当に忙しい年になっておりますが、医療スタッフ全員がやる気に溢れております。
さて、昨日阪神タイガースはDeNAに負け首位陥落となってしまいましたが、長いシーズンが終わった時に笑い話になればと期待しております。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
腰椎すべり症
腰椎すべり症とは背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛・足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。