患者様の情報

30代 男性

疾患・症状


患者様の状態

2018年頃より腰痛を自覚されていましたが、2022年10月以降は左足にしびれが出現するようになられました。近くの整形外科を受診されたところ椎間板ヘルニアと診断されましたが、積極的な治療をされておらず当院を受診されています。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査ですが、第5腰椎と第1仙骨の間にある椎間板が少し黒くなっています。これは椎間板内の水分含有量が低下しており、椎間板が硬化している状態を示唆します。椎間板変性StageⅠとも呼ばれます。また椎間板はわずかに変形も伴っており、ヘルニアと診断されます。


施術内容

PLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)

椎間板内の圧力上昇がヘルニアの原因であると判断し、PLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)を行いました。

治療風景①
治療風景②

PLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)では硬めの穿刺針を使用していますが、今回は腰椎の変形に沿って穿刺針の形状をUの字に変形させる必要がありました。

治療風景③

PLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)では治療中にレーザー照射音を患者様にも聞いて頂く事が多いのですが、今回は鎮静剤を希望された為に聞いて頂く事はできませんでした。私だけが照射音を確認しました。

患者様には治療後に目覚めていただき、半導体レーザーの照射について見ていただきました。

治療時間は13分でした。しびれの改善が期待されます。


院長の一言

石田副院長がDRT(椎間板再生治療)を受けられて12日目になります。もともとの腰痛が半減しており、経過は順調です。あとはダイエットで減量してもらえば改善度向上が期待されます。(絶対に怒られるやつです)

本日はDRT(椎間板再生治療)が2件、PLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)が1件、ディスクシール治療(Discseel® Procedure)が1件と計4件の治療でした。私が10年前にPLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)を初めて行った際はレーザーの種類がパルスレーザーだったのですが、最近は半導体レーザーが主流になっています。お陰で安定してレーザー照射ができるので便利になりました。


治療法

PLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術)

治療期間

日帰り

治療費用

308,000円~473,000円(税込)

リスク・副作用

治療を受けた後に今までになかった腰痛や痺れ、太ももに筋肉の張りを感じる場合があります。症状や状態により個人差がありますが、手術後1週間~1ヵ月程これまでになかった症状が一時的に続くこともあります。また外科的手術と比べると確率は非常に低くなりますが、治療箇所からの感染症や、合併症などのリスクがあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。