患者様の情報

30代 男性

疾患・症状


患者様の状態

16歳時に野球によりヘルニアを発症され、それ以降は症状の波はあれど左臀部痛、左足先のしびれを自覚されている患者様です。ご自身で積極的にリハビリをされ、鍼灸や整体などにも通われておられましたが、症状の改善を認めないため当院を受診されました。


診察と検査結果

MRI

MRIではL5/Sにごく軽度の椎間板変性と椎間板後面の毛羽立ちを認めるも、ヘルニアは認めず、それほど悪い印象を認めませんでした。


施術内容

PODT法(経皮的椎間板オゾン治療)

治療風景①

L5/Sに対して造影検査を行いましたところ、内部の損傷は認め、脊髄側にもわずかに漏れている所見ではありましたが比較的軽症でありました。

治療風景②

最初にヘルニアを痛めた後から20年ほど経過しており、症状が持続しておられることから、線維輪の損傷による髄核成分が漏れ出していることによる炎症が症状の原因であれば椎間板の変性がもっと進行していておかしくないと考えました。

治療風景③

症状の原因はヘルニアを痛めた後の炎症による神経の癒着や周囲組織のダメージが原因であると考えましたので、神経の癒着や周囲組織の修復に効果が期待できるPODTが適していると判断いたしました。
治療時間は8分でした。


副院長の一言

最近は20代~40代とお若い患者様が多くなっております。画像上ではハッキリとした原因が見つからないけれども、症状に困っていらっしゃる患者様もおられます。診断に苦慮致しますこともありますが、当院での治療を頼ってきていただいておりますので「何とかしなければ!」という思いで日々奮闘いたしております。


治療法

PODT法(経皮的椎間板オゾン治療)

治療期間

日帰り

治療費用

330,000円~495,000円(税込)

リスク・副作用

治療を受けた後に今までになかった腰痛や痺れ、太ももに筋肉の張りを感じる場合があります。症状や状態により個人差がありますが、手術後1週間~1ヵ月程これまでになかった症状が一時的に続くこともあります。また外科的手術と比べると確率は非常に低くなりますが、治療箇所からの感染症や、合併症などのリスクがあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事・NLC野中腰痛クリニック副院長:石田貴樹

医療法人蒼優会 理事
NLC野中腰痛クリニック 副医院長石田 貴樹

2009年:高知大学卒業・医師免許取得、2012年:神戸市立医療センター西市民病院勤務、2013年:兵庫県立尼崎病院勤務、2014年:関西労災病院勤務、2019年:ILC国際腰痛クリニック勤務、2021年:NLC野中腰痛クリニック勤務、2022年:2年間の研修を経て10月にライセンスを獲得、2023年:医療法人蒼優会理事就任・NLC野中腰痛クリニック副院長就任


椎間板変性症

椎間板変性症

椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。