患者様の情報
70代 女性
疾患・症状
患者様の状態
10年以上前より腰痛を自覚されておられましたが、ご趣味であるテニスは可能であり様子を見られていました。腰痛悪化を機に2年程前よりグランドゴルフを趣味として楽しまれていましたが、今年に入り坐骨神経痛が出現するようになり、運動が不自由となられました。近くの整形外科で脊柱管狭窄症と診断されるも改善がなく、当院を受診されました。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが複数の椎間板が損傷し厚みを失いつつあります(椎間板変性症と椎間板ヘルニア)。また足の神経の通り道である脊柱管も狭くなっており脊柱管狭窄症と呼ばれる状態です。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
損傷した椎間板4箇所(L2/L3、L3/L4、L4/L5、L5/S)を治療し、坐骨神経症状の改善を図りました。
患者様には鎮静剤で寝ていただきました。(最近の鎮静剤使用率は50%程度です)この写真は背中に局所麻酔を行っているところです。
骨の変形が強かったため治療用の管を変形させて椎間板まで挿入しました。この動画は治療用の管が正しく椎間板まで挿入する為に複数の方向から管の位置を確認しているところです。
損傷した椎間板を検査しているところです。最近は内圧検査も導入しており検査後に椎間板治療を行いました。治療時間は19分でした。患者様は治療後すぐにお目覚めになられています。
院長より一言
患者様のご希望に合わせて笑気麻酔も用意しております。単に日帰りだけでなく、痛みの感じない日帰り治療をご提供させて頂いております。治療実績もまもなく5,000件に到達しますが、実績に奢らずより良い治療を提供するべく、国内に限らず海外で行われている治療も順次導入しております。患者様にご満足いただけるようにスタッフ一同研鑽と努力を続けておりますのでご用命いただければ幸いです。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。