以前より首から両肩にかけての鈍痛が続いており、日常生活でもかなりのストレスを感じておられる方です。以前に腰に対して治療を行っていることから、頸椎治療を目的に来院されています。頸椎のMRI検査を行った所、C4/5・C5/6・C6/7の3箇所の椎間板でヘルニアを認めます。椎間板容量は減少傾向であり、一部50%程度まで低下している可能性があります。Annulargram検査を行った所、椎間板損傷部があり、造影剤が漏れ出すところが確認できました。ディスクシール治療の適応であると判断し治療しております。治療時間は18分程で、鎮静剤を使用しますので痛みも不安も感じられることはありませんでした。
頚椎椎間板ヘルニア/ 対象疾患と症状
頚椎椎間板ヘルニアとは
頚椎椎間板ヘルニアは、首の骨(頚椎)の間にある椎間板の線維輪に亀裂が生じ、内部の髄核が飛び出すことで神経を圧迫し、首や肩、腕・手に痛みやしびれが現れる疾患です。
椎間板は髄核と線維輪の2つの組織で構成されています。中央にゼラチン状の髄核があり、それをコラーゲンを豊富に含んだ線維輪が取り囲む構造です。正常な状態では髄核の約80%が水分で満たされ、衝撃を吸収するクッションの役割を果たしています。
頚椎椎間板ヘルニアでは、飛び出した髄核が神経根や脊髄を刺激し、首の痛みだけでなく、腕や手のしびれ、筋力低下、手先の使いづらさなどを引き起こすことがあります。大きく分けて突出型と脱出型の2つのタイプがあります。
突出型
線維輪の亀裂は小さく、髄核が線維輪から飛び出さないが、後方へ膨隆して神経を圧迫するタイプ
脱出型
線維輪の亀裂が大きく、髄核が線維輪を突き破り脊柱管内に脱出し、神経を直接圧迫して炎症を引き起こすタイプ
頚椎椎間板ヘルニアの原因とメカニズム
頚椎椎間板ヘルニアの主な原因
頚椎椎間板ヘルニアの主な原因は、加齢による椎間板の老化と日常生活での首への負荷です。姿勢不良や長時間の前傾姿勢も発症に関係すると考えられています。
加齢による変性
椎間板の水分が減少し、線維輪に亀裂が入りやすくなります。
不良姿勢
長時間の前かがみ姿勢や猫背が頚椎に負荷をかけます。
首への反復負荷
デスクワーク、スマホ操作、首の反復動作などが負担になります。
喫煙
椎間板への血流が低下し、変性が促進されます。
頚椎椎間板ヘルニアのメカニズム
頚椎椎間板ヘルニアの痛みやしびれは、飛び出した髄核による物理的な圧迫だけでなく、髄核が引き起こす炎症が神経に波及することで生じると考えられています。
正常な椎間板
髄核が水分に満たされ、線維輪がしっかり髄核を包んでいる状態です。
椎間板の変性
加齢や負荷により線維輪に亀裂が入り、髄核の水分が減少し始めます。
ヘルニアの発生
亀裂が広がり、髄核が飛び出して神経を圧迫します。
頚椎椎間板ヘルニアの症状と特徴
頚椎椎間板ヘルニアの代表的な症状は、首や肩の痛み、腕から手にかけての痛み・しびれです。神経根症状と、より重い脊髄症の症状に分かれることがあります。
神経根症状
片側の首から上肢に痛みやしびれが出やすいタイプ
- 首・肩・肩甲骨周囲の痛み
- 腕〜手のしびれ
- 片腕の筋力低下
- 特定の指の感覚異常
脊髄症状
両手の使いづらさや歩行障害などが出るタイプ
- 手先が不器用になる
- ボタンが留めにくい
- 箸が使いづらい
- ふらつき・歩きづらさ
- 排尿障害が出ることもある
こんな症状が出たら早めに医療機関へ
- 手足の動かしづらさが急に強くなった
- 歩行が不安定になってきた
- 排尿・排便の異常がある
これらは脊髄への圧迫が進んでいる可能性があり、早急な評価が必要です。
頚椎椎間板ヘルニアの検査と診断
頚椎椎間板ヘルニアの診断は、症状の問診・身体の診察・画像検査を組み合わせて総合的に行います。
検査方法
- 問診・身体診察
症状の経過、痛みの部位、筋力、感覚の異常を確認。神経学的検査も実施 - レントゲン検査
頚椎の配列や骨の変形、不安定性を確認。ヘルニア自体はMRIで詳しく評価 - MRI検査
ヘルニアの位置、大きさ、形状、神経根や脊髄の圧迫状態を確認する最も重要な検査
MRI検査により、ヘルニアの有無だけでなく、どの神経がどの程度圧迫されているかを確認できます。ただし、画像所見と症状が必ずしも一致するとは限らないため、専門医による診察とあわせた判断が重要です。当院ではMRI画像で来院前に治療の可否が分かる無料画像相談を行っておりますので、是非ご利用ください。
頚椎椎間板ヘルニアに対する当院の治療
当院では、頚椎椎間板ヘルニアに対して頚椎ディスクシール治療を行っています。外科的手術は飛び出した髄核を除去・減圧する治療ですが、線維輪の亀裂そのものを塞ぐ治療ではありません。そのため、椎間板の損傷が残る可能性があります。当院の頚椎ディスクシール治療は、この線維輪の亀裂を塞ぐことで髄核の漏出を防ぎ、椎間板の修復を促進します。
頚椎ディスクシール治療の治療症例
当院の頚椎に対するディスクシール治療の治療症例をご紹介します。当院の頚椎椎間板ヘルニアの治療症例はこちらをご覧ください。野中腰痛クリニックの日帰り椎間板治療の実績は、8,129件(集計期間:2018年6月~2026年3月)です。
頚椎椎間板ヘルニアのよくある質問
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- Q
- 頚椎椎間板ヘルニアは自然に治りますか?
- A
- 炎症が落ち着いて症状が改善することはあります。ただし、椎間板の損傷自体が修復されるとは限らないため、症状が続く場合は専門医への相談が必要です。
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- Q
- 首のヘルニアで手がしびれるのはなぜですか?
- A
- 首から腕・手につながる神経が圧迫・炎症を起こすことで、しびれや痛み、感覚異常が出ることがあります。
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- Q
- 頚椎椎間板ヘルニアで手術が必要になるのはどんな時ですか?
- A
- 保存療法で改善しない場合や、筋力低下、手の巧緻運動障害、歩行障害、排尿障害など脊髄症状がある場合は、手術が検討されることがあります。
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- Q
- デスクワークで悪化しますか?
- A
- 長時間の前傾姿勢や同じ姿勢の継続は、首への負担となり症状を悪化させることがあります。
-
- Q
- 放置するとどうなりますか?
- A
- 痛みやしびれが長引くだけでなく、進行すると筋力低下や手の使いづらさが目立つことがあります。脊髄症状が疑われる場合は早めの受診が必要です。
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- Q
- 運動やストレッチはしてもいいですか?
- A
- 強い痛みがある時期は無理を避けるべきですが、症状に応じて適切な運動やリハビリを行うことはあります。自己判断で悪化させないよう注意が必要です。
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- Q
- 治療中に痛みはありますか?
- A
- 鎮静剤を使用し、治療は眠った状態のまま受けていただけますので治療中に痛みを感じることはありません。
-
- Q
- 治療後はどのくらいで日常生活に戻れますか?
- A
- 状態によりますが、治療後は一定時間安静にしたうえで帰宅可能です。詳しい生活制限は医師の指示に従っていただきます。
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- Q
- 手術後でも相談できますか?
- A
- ご相談可能です。まずはMRI画像などをもとに適応の判断を行います。
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- Q
- 画像相談では何が分かりますか?
- A
- MRI画像をお送りいただくことで、来院前に治療適応の目安をご案内できます。
頚椎椎間板ヘルニアについて院長が解説
頚椎椎間板ヘルニアは、首の痛みだけでなく、肩や腕、手のしびれ・痛みを引き起こす疾患です。症状が進むと、手先の使いづらさや歩行の不安定さなど、脊髄症状が現れることもあります。当院では、MRI画像や症状をもとに椎間板の状態を丁寧に評価し、状態に応じた治療法をご提案します。首や腕の症状でお悩みの方は、まずは無料画像相談をご利用ください。
野中腰痛クリニック院長
野中 康行
背骨のお役立ち情報
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