はじめに
多くの方が悩まれる腰痛や坐骨神経痛。
今回の動画では、石田先生副院長が「腰痛や坐骨神経痛の本当の原因」について、画像診断だけでは分からない視点を含めて詳しく解説しています。
この記事では、その内容を5分でわかる要約としてお届けします。
動画視聴の予習・復習にぜひご活用ください。
動画はこちら▼
腰痛・坐骨神経痛の原因とは(0:00〜)

- 神経の通り道が狭くなる「ヘルニア」や「狭窄症」だけが原因ではない
- 神椎間板の炎症や筋力低下、柔軟性低下など機能面の問題も影響する
- さらに、ストレスやうつ傾向などの心理的要因も痛みを増幅させる
腰痛は「構造の問題」だけでなく、生活習慣や心理的要素も影響します。多角的な視点で評価することが重要です。
狭窄と炎症について(2:20~)
- 神経の圧迫は画像で比較的わかりやすい
- しかし、画像上で異常があっても無症状の人も多い
- 逆に、画像で異常がなくても痛みが強いケースもある
- その場合は「炎症」が関与していることが多い


【実例】椎間板の炎症が関わるケース(5:00~)
- 症例1:MRI画像上明らかな問題はないが症状が出現している
- 症例2:椎間板ヘルニアの神経圧迫を確認
- 症例3:脊柱管狭窄症を伴う慢性的な腰痛を伴う
- これらの症例に対して造影検査を行った結果、椎間板の亀裂を確認したため治療を行ったところ、症状の改善があった

椎間板の炎症は画像で捉えにくく、見落とされがちです。当院では造影検査などで詳しく評価し治療に結び付けています。
炎症のメカニズム(13:00~)
- 椎間板の内部が損傷すると、タンパク質などが外に漏れ出す
- その物質が周囲の組織にとっては異物扱いされ、免疫反応が起きる
- これが「化学的炎症」と呼ばれる状態で痛みを引き起こす
- また、椎間板損傷による炎症が長期に及ぶと、周囲の靭帯や筋肉、神経まで影響して回復に時間がかかる

ディスクシール治療という選択肢(18:40~)
- 炎症の原因となる椎間板の損傷箇所を「塞ぐ」ことで内容物の漏れを止める
- これにより炎症を抑え、痛みを改善する治療法
- アメリカなどでは広く行われているが、日本ではまだ認知度が低い
- 当院ではこのディスクシール治療を行い、慢性腰痛の患者さんにも効果を確認している
この記事の著者

大阪本院 副院長石田 貴樹
2009年:高知大学卒業・医師免許取得、2012年:神戸市立医療センター西市民病院勤務、2013年:兵庫県立尼崎病院勤務、2014年:関西労災病院勤務、2019年:ILC国際腰痛クリニック勤務、2021年:野中腰痛クリニック勤務、2022年:2年間の研修を経て10月にライセンスを獲得、2023年:医療法人蒼優会理事就任・野中腰痛クリニック副院長就任