治療症例 / 院長ブログ

足のしびれを取り除く!(50代女性)

患者様の情報

50代 女性

疾患・症状

患者様の状態

腰椎すべり症と脊柱管狭窄症があり、坐骨神経痛で歩く事も出来ない状態でした。2023年1月、当院で椎間板治療(ディスクシール治療)を行ったところ、日常生活が可能なまで改善していましたが、足裏のしびれが残っていたため、2024年9月に椎間板外治療(PRP治療)を行いました。その後、しびれは半減しましたが、完全にしびれを取り除きたいとの事から本日受診されています。


検査

腰のMRI検査です。腰椎すべり症と脊柱管狭窄症は残存していますが、椎間板機能の改善と共に炎症が鎮静化し、神経痛が改善していると考えます。しびれの原因としては、神経根周囲の炎症や神経障害が考えられます。

MRI

治療

PRP療法

追加でPRPを椎間板外縁から神経根周囲に投与しました。

椎間板外の治療である為、穿刺用の針は極めて細いものになります。治療時間は12分でした。さらなるしびれの改善が期待されます。


院長の一言

外科的手術(除圧術や固定術)では、足のしびれが改善する確率は50%以下です。また、椎間板治療(ディスクシールやDRT、PLDDなど)でもしびれの改善率は70%と外科的手術に比べれば高いのですが完全ではありません。その場合には、椎間板外の炎症を改善させるような、椎間板外治療(幹細胞関連治療、PRP治療)を行う事で、しびれの改善が期待できます。日帰り治療になりますし、神経障害などのリスクは無いと言えますからメリットは大きいと思います。僕もDRT(椎間板再生治療)を受けていますが、もししびれが残っていたらリスクフリーな治療を選択します。


さて、今日は七夕です。阪神の優勝をお願いしておきます。あとは、サマージャンボ宝くじの当たりもお願いしておこうかな。

ヘルメット子:七夕

今回の治療法

PRP療法(多血小板血漿療法)

治療期間

日帰り

治療費用

330,000円~495,000円(税込)

リスク・副作用

治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。

禁忌事項

血液疾患に罹患中の方(血小板減少症、高度の欠乏性貧血など)、感染に伴う全身症状(発熱など)、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。


関連するの疾患と症状

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症とは、背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛や足の神経障害、歩行困難などの症状を引き起こします。

腰椎すべり症

腰椎すべり症

腰椎すべり症

腰椎すべり症とは、背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛や足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。

坐骨神経痛

坐骨神経痛

坐骨神経痛

坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚部に痛みや痺れを感じる症状です。


この記事の著者

医療法人蒼優会 理事長・野中腰痛クリニック 大阪本院 院長:野中康行

大阪本院 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


閉じる