患者様の情報
17歳 男性(外国籍)
相談の経緯
遠隔画像相談で相談をいただいた患者様をご紹介いたします。レスリングの世界大会にも出場されておられ、ハードなトレーニングを幼少期から繰り返されているそうです。1年程前より腰痛が出現するようになり、大会の成績にも影響するため相談になられました。
検査
腰のMRI検査です。海外のMRI検査ですので、少し画像は粗いですが、第4腰椎と第5腰椎の椎間板と第1仙骨間の椎間板容量が30%程度減少しております。腰年齢は40代くらいだと思われます。

※患者様には画像の提示許可は得ております。
患者様への報告
椎間板の損耗は進行しており、レスリングを継続した場合には坐骨神経痛の併発が懸念されることをお伝えしました。積極的な治療法として、ディスクシール治療があるものの治療を行ったとしても、レスリングを続けることを前提とすると、3~5年おきにディスクシール治療を繰り返し行わくてはならないことをご説明しました。事実として、北米ではプロのアメリカンフットボール選手は、ディスクシール治療を1~2年おきに繰り返し行っていることもお伝えしました。
まとめ
10代でも明らかな椎間板が損耗している症例を提示させていただきました。理論上は15歳を超えると徐々に椎間板損耗が進行するとはされていますが、極端に過度の負荷をかけ続けると、10代でも椎間板容量が30%以上低下します。改めて椎間板は消耗品であることが示唆されます。
院長の一言
楽しみ
当院のイメージキャラクターである【ヘルメット子】の第2弾ステッカーが完成しました。限定100セットで東京院と大阪院で無料配布しますので、気に入った方は持って帰ってください。うほほーい♪

この記事の著者

大阪本院 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任