患者様の情報
50代 男性
疾患・症状
患者様の状態
15年前、私が青藍病院で腰痛治療をさせて頂いた患者様です。その時は、椎間板ヘルニアと診断しPLDD(椎間板レーザー治療)を行っていましたが、今年3月ごろから坐骨神経痛が再発するようになったために、青藍病院に問い合わせされて受診されました。
検査
当時のMRI検査は青藍病院にフィルムで保存されていますので提示は出来ません。

本日のMRI検査結果です。椎間板ヘルニアの再発とともに椎間板容量の減少が見られます。一部脊柱管狭窄症の合併も疑われる状態です。
施術内容
ディスクシール治療
椎間板にAnnulogram検査を行ったところ、繊維輪の損傷と椎間板内圧が低下している事が確認されましたので、減圧治療であるPLDD(椎間板レーザー治療)やセルゲル法は適応外と判断し、ディスクシール治療を行いました。
Annulogram検査の様子です。椎間板内の圧力が低下しているので造影剤が流れていくところが確認できます。
ディスクシール治療を行っているところです。

治療前後のレントゲン写真になります。左側が治療前、右側が治療後です。
患者様が30代のころはPLDD(椎間板レーザー治療)やセルゲル法などの減圧治療で十分対応できましたが、50歳を超えてくるとディスクシール治療などの修復治療が必要になってきます。
院長の一言
煩悩
おおむね10年以上経過してくると、再発する確率が上昇してきます。理由は、治療後も腰に負担のかかる生活を改めることが出来ないからです。しかし、腰に負担のかからない人生は往々にして楽しくないわけで……バランスをとって「ほどほど」に楽しみながら治療後15年以上持つように腰を使っていくことが大切だと思っています。とはいえ・・私も昨年にDRT(椎間板再生治療)を受けたのですが、腰に負担のかかる事ばかりしてしています。悪くなったら、またDRT(椎間板再生治療)を受ければ良いと安易に考えてしまうんですよね。煩悩の塊なり。

この記事の著者

大阪本院 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任