治療症例 / 院長ブログ

同級生の様子を聞かれて受診された60代男性

患者様の情報

60代 男性

疾患・症状

状態

以前から腰痛は自覚されていましたが、今年8月頃から時折、坐骨神経痛を自覚されるようになられ、病院を受診したところ脊柱管狭窄症と診断されている方です。10月に同窓会に参加されたところ、ご友人が当院で治療を受けられたことをお聞きになり、受診されています。


検査

MRI検査

MRI検査

腰のMRI検査です、複数の箇所で椎間板容量が減少している事が確認できます。また、足の神経も障害を受けており、脊柱管狭窄症が確認されます。


治療

すでに坐骨神経痛が出現しておりますので、今後、徐々に悪化する事があきらかであるため椎間板治療を希望されました。

Annulogram(アニュログラム検査)

椎間板治療では、必ずAnnulogram検査を行います。北米であればこの検査は標準化されていますが、本邦では行われていない施設がほとんどです。もし、北米でAnnulogram検査をせずに治療した場合は、治療自体が適切であるかが不明である為に損害賠償請求の対象になります。北米と比較すると日本は緩いと思われます。

DRT法(経皮的椎間板再生治療)

Annulogram検査で損傷の向き、程度が判明したためDRT(椎間板再生治療)を行いました。その後、PRP成分を神経根付近に投与しております。

治療前後のレントゲン写真

治療前後のレントゲン写真

治療前後のレントゲン写真です。左側が治療前、右側が治療後になっています。2ヵ月前に坐骨神経痛が出現したばかりですから、神経障害が後遺症になっている可能性は低いとご説明しました。十分な改善が期待されることをお伝えしました。


院長の一言

小を積んで大を為す

長女が期末試験中なんですけどね、長女が普段勉強をしないまま試験直前になって勉強しとるんです。長女は「赤点は取らんようにする」と言うとるんですけど、点数なんて意味ないって言うたりました。コツコツと日々頑張り続けて学問を身につけることが大事なのであって、直前に頑張って100点取ったところで身についてへんから意味ないでと言うたりました。ほんで、身につくというのは、学んだことを日々の生活の中で活用できて、応用に繋がり、新たな発見に繋がることでっしゃろ。そこまで行ったら一生身についてると言えますわな。医療も同じで「小を積んで大を為す」という気持ちで頑張っていかなあきまへん。コツコツと!

ヘルメット子:小を積んで大を為す

今回の治療法

DRT法(経皮的椎間板再生治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,430,000円~1,760,000円(税込)

リスク・副作用

治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。

禁忌事項

血液疾患に罹患中の方(血小板減少症、高度の欠乏性貧血など)、感染に伴う全身症状(発熱など)、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。


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坐骨神経痛

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この記事の著者

医療法人蒼優会 理事長・野中腰痛クリニック 大阪本院 院長:野中康行

大阪本院 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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