治療症例 / 院長ブログ

外科手術後も改善のない神経痛+胃癌

患者様の情報

70代 男性

疾患・症状

状態

昨年に脊柱管狭窄症による坐骨神経痛に対して、外科的手術を受けられています。手術後も坐骨神経痛が持続している状態であり、今年になって胃癌である事も判明されました。とりあえず、今後1~2年間だけでも坐骨神経痛のない人生を送りたいと希望され当院を受診されています。


検査

MRI

腰のMRI検査です。第4腰椎と第5腰椎間で脊柱管狭窄症を合併している状態であり、坐骨神経痛の原因と考えられます。外科的手術後ですが、神経障害または炎症が持続していると判断しました。


治療

STR療法

根治治療であればディスクシール治療やDRT法も検討されるのですが、治療効果発現までに時間がかかります。背景として胃癌もあるため、悠長な時間がないことから根治治療ではないですが、早期に治療効果が期待できるSTR療法を行う事にしました。

レントゲン透視画像

レントゲン透視下で硬膜外腔まで穿刺針を持っていきます。この手技は、誤って深く挿入すると硬膜穿破とよばれる合併症を引き起こすために、麻酔科での研修が必要な主義となります。穿刺針の先端が硬膜外腔にまで到達したことを確認し幹細胞培養上清液を投与しました。

今後、早期に坐骨神経痛症状の改善が期待できますが、その効果が持続するのは数年だと考えます。ただし、患者様の背景によっては良い治療法になると考えます。


院長の一言

優勝パレード

今日は阪神タイガースの優勝パレードが行われています。めっちゃ見に行きたかったですわ。帰りに優勝セール中の阪神百貨店(梅田)に寄って名物のイカ焼きを5枚ほど買うて、少しでもパレード気分を味わって帰ろ思てます。うまいんですわ、阪神百貨店のイカ焼き。

ヘルメット子:イカ焼き

今回の治療法

STR療法(幹細胞由来組織修復因子療法)

治療期間

日帰り

治療費用

440,000円~605,000円(税込)

リスク・副作用

治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。

注意事項

幹細胞培養上清液の投与を一度でも受けられた方は、以降の献血ができなくなります。


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この記事の著者

医療法人蒼優会 理事長・野中腰痛クリニック 大阪本院 院長:野中康行

大阪本院 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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