スロベニアでの椎間板温存治療インプラント「PIDT法」の研修

2017年10月にスロベニア、リュブリャナ大学医療センターで行われた国際研修会に参加してきました。

スロベニア研修風景①
スロベニア研修風景②

参加したのはフランス・スロベニア・日本・スイスの医師と医療機器技術スタッフでした。PIDT法(経皮的椎間板インプラント治療)の施術を行う上で重要な研修となりました。

PIDT法は、特に欧州でよく行われている椎間板ヘルニアに対する低侵襲治療です。局所麻酔を用いて細い針を患部の椎間板に刺し椎間板内に、インプラント化するジェルを注入する事で、飛び出した椎間板(髄核)を引き戻し減圧するという治療法になります。治療後にインプラントとして椎間板に残るため、緩衝(クッション)材として作用し椎間板機能の温存が期待される事から、レーザーやオゾン治療よりもPIDT法を推奨しています。特に従来の椎間板切除術(MEDやPELD等)等の外科的手術による、合併症リスクを検討されている患者様や切開を必要とせず日帰りで受診できる身体に優しい治療なので高齢者の方にもおすすめできます。2007年より50カ国 (欧州、北米、中南米、及びアジア)での臨床実績がある治療法です。

スロベニア研修風景③
スロベニア研修風景④
スロベニア研修風景⑤

この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任