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【よくある質問】ディスクシール治療に保険が効かないのはなぜ?

目次

ディスクシール治療をするにあたって

外来で患者様より「なんで保険が効かないの?」とご意見いただくことが多いので、今回お答えしたいと思います。

ディスクシール治療

ディスクシール治療は北米で開発された治療法ですが、治療技術を使用するにはライセンス料を開発者であるパウザ医師に支払うシステムになっています。北米では、治療技術=知的財産として規定されているので、治療技術開発に関して企業から莫大な出資や投資が行われています。

パウザ医師

しかし、日本では治療技術は万民のものであり、知的財産としては認められていません。そのため治療技術の開発に投資してくれる企業はなく、治療技術は無償で教えてもらわなくてはなりません。

保険適用にならない理由

さて、北米は開発するために莫大な投資を行ったディスクシール治療を日本の保険治療(知的財産権がない=ライセンス料が取れない)として無償提供するでしょうか?

答えはNoです!

ディスクシール治療は治療技術に関してライセンス料(知的財産権の使用料)を徴収することで成り立っているビジネスモデルですから、知的財産権を認めていない日本で保険治療として成立し得ないからです。

ライセンス

最後に

最後に、日本が治療技術に関して知的財産権を認めていないことは、短期的には医療費を抑えることが出来るというメリットが得られますが、長期的には治療技術の発展に遅延が生じ、致命的な差につながる可能性を秘めています。しかも、そのような状況下では、結局治療技術に関する知的財産権を認めざる得ない状況に追い込まれ、本末転倒となってしまうかもしれないと危惧しております。

院長の一言

さて3月突入です。皆様は今年の春は何を楽しみされていますか?スキーでしょうか、ゴルフでしょうか?名も無き家事でしょうか?人生一度きり、楽しいことをしてほしいです。

ヘルメット子ちゃん:3月

もちろん、腰にお悩みの患者様はいつでもご相談ください。私は明日から諸事情により「名も無き家事」をなんとか楽しんでやり遂げたいと思っています。

ヘルメット子ちゃん:やる気

この記事の著者

医療法人蒼優会 理事長・NLC野中腰痛クリニック 大阪本院 院長:野中康行

大阪本院 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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