「休憩しないと歩けない」「腰は痛くないが足に痛みとしびれがある」このような症状は無いでしょうか。もし心当たりがあるなら脊柱管狭窄症の可能性があります。この記事では脊柱管狭窄症の症状についてまとめています。

杖をついて歩く老夫婦

目次

脊柱管狭窄症になると歩けない?歩行困難や動けなくなる原因になる?

  • 数分ほど歩くと立ち止まりたくなる
  • 腰の痛みはないが、足の痛みしびれがある
  • 買い物カートを押すと歩き続けることが出来る
  • 自転車を漕ぐことは問題が無い

このような症状があれば、脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)の可能性があります。脊柱管狭窄症とは、神経の通り道(脊柱管)が狭くなる(狭窄)病気(症)の事を言います。原因としては、骨や靭帯が分厚くなり、神経に炎症が起きる事と言われています。姿勢にも関係すると言われており、腰を反ると症状が増悪します。反対に腰を丸めると緩和する事が多く、買い物カートを使って歩いたり自転車を漕ぐことが問題無いのはこのような理由が考えられます。


間欠性跛行ってなに?歩行困難になる疾患は他にある?

腰を痛がる男性

間欠性跛行(かんけつせいはこう)とは、長い時間歩けない、少し歩くと立ち止まって休憩したくなる症状のことを指します。間欠性跛行が増悪すると、運動量が低下するので筋肉量も減ってしまします。筋肉量が減ると良い姿勢が保てなくなり、余計に脊柱管狭窄症が悪化してしまいます。お困りの方は、放置せずに専門医の診察を受診してください。脊柱管狭窄症と似た症状が出現する病気として、閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)が考えられます。足の動脈が詰まる病気です。間欠性跛行のように、歩き続けることが難しくなります。脊柱管狭窄症との見極めが必要になり、治療方法も変わります。いずれにせよ専門医の診察が必要となります。


【まとめ】脊柱管狭窄症になると歩けない?歩行困難や動けないのは脊柱管狭窄症のせい?

腰を丸めて休む男性

数分歩くと立ち止まりたい、腰を反ると痛い等の症状がある場合は脊柱管狭窄症の可能性があります。このような症状を間欠性跛行と呼びます。また、閉塞性動脈硬化症といった似たような症状が出る病気もあります。まずはあなた自身の病気を正確に診察する必要があります。早めの診察を受診されることをお勧めいたします。

この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。