概略
手術には主に2種類あります。保険適用の手術と自費治療の手術です。保険適用の手術は、入院期間が長く、リハビリテーションがより集中的ですが、費用が安くなる場合があります。自費治療の手術は、通常より高価ですが、当日退院が可能であり、リハビリテーションがそれほど厳しくありません。どちらの手術を選択する場合でも、メリットとリスクを慎重に検討することが重要です。
腰部脊柱管狭窄症の手術後の生活とは
- 保険治療……手術の選択肢は限られるが、費用は低額となる
- 自費治療……手術の選択肢は多くなるが、費用は高額となる
腰部脊柱管狭窄症の手術は大きく分けると上記2種類となります。保険治療の外科手術は、入院が必要となることが多いです。一般的に1~3週間程の入院が必要です。術後2,3日からリハビリを行いますが退院後も原則リハビリの通院が必要です。自費治療の手術は、入院が不要です。術後すぐの激しい運動はお控え頂きますが、日常生活は翌日から行えます。リハビリの通院も原則必要なく、ご自宅での簡単な運動を行って頂くことが多いです。
腰部脊柱管狭窄症の手術後の後遺症・痛みとは
- 保険治療……全身麻酔下での手術
- 自費治療……局所麻酔下での手術
保険治療の外科手術は、種類にもよりますが全身麻酔下で骨を削ったり、ボルトで固定するなどの方法があります。お体への負担は大きく、術後の後遺症が出る可能性があります。患者様によっては手術後の痛みが強く出たと仰る方もおられます。後遺症が残る原因は3つほど考えられます。
- 手術をしても圧迫された神経の機能が元に戻らず、手術後も症状が残っている
- 手術をしても状態が元に戻ってしまい、症状が再発している
- 手術時に神経を傷つけてしまった
外科手術は根本治療とはなりますが、お体への負担などを十分にお考え下さい。自費治療の手術は、入院の必要がありませんので日帰りで行えます。骨を削ったりすることが無いのでお体への負担は少なく済みます。後遺症や術後の痛みが出る可能性は少なくなります。
【まとめ】腰部脊柱管狭窄症の術後の生活について
保険治療も自費治療もそれぞれメリットデメリットがあります。治療を検討されている方は、手術当日の事だけで無く術後の事についてもお考え下さい。腰部脊柱管狭窄症の手術後の、入院や通院の有無やお体への負担をご考慮下さい。術後の痛みや後遺症が出て、脊柱管狭窄症の手術を後悔されることが無いことを願っております。ご不明な点があれば当院まで、お問い合わせください。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。