すべり症の症状チェックには「腰、お尻、足の痛みやしびれ」「長時間立っていられない」「長時間歩くことができない(間欠性跛行)」「尿漏れや便秘(排尿排便障害)」などがあり、これらの症状が出ている場合はすべり症が進行している可能性があります。セルフチェックの方法や治療方法については専門医に相談することをお勧めします。


目次

いくつ当てはまる?すべり症の症状チェック

  • 腰、お尻、足の痛みしびれ
  • 長い時間立っていられない
  • 長い時間歩くことが出来ない(間欠性跛行)
  • 尿(便)漏れや尿(便)が出辛くなる(排尿排便障害)

主に上記のような症状が出ます。排尿排便障害が出ている場合は、すべり症が進行してしまっているサインです。すぐに専門医の診察を受けることをお勧めします。

間欠性跛行

間欠性跛行とは、しばらく歩いていると腰や足に痛みやしびれを感じ、歩けなくなることです。立ち止まったり、しゃがんだりすることにより再び歩くことが出来ます。腰を丸くすることで、神経への負担が少なくなると言われています。すべり症の方で、「スーパーマーケットのカートを押すと、歩き続けられる」「自転車には長い時間乗ることが出来る」など仰る方ことが多いですが、上記の理由が考えられます。


自分の症状はすべり症かもと思ったら

まずはご自身がすべり症の疑いがあるのかをチェックしてみてください。

すべり症のセルフチェック

  • 腰が痛い
  • 足にしびれを感じる
  • 立ち続けることが辛い
  • 休憩しないと歩き続けることが出来ない
  • 腰を反らすと痛い
  • 腰を屈めると楽

全てがすべり症特有の症状というわけではありません。あくまで参考として、セルフチェックしてみてください。正確な診断ではありません。

すべり症のセルフチェック、ピンポイント解説

動画のように、すべり症は腰を反らすと症状が出ます。反対に腰を丸めると緩和します。日常生活においても、腰を反らせないように注意してください。


すべり症の診断方法

  • 足の感覚異常のテスト
  • 筋力低下のテスト
  • 神経のテスト
  • レントゲン検査
  • MRI検査

すべり症に対して、上記のようなテストを行います。上から3つ目までは、徒手において行います。残りの2つは機械を用います。腰椎<腰骨>のずれはレントゲンを用います。神経の圧迫、すべりの部位の特定にはMRI検査が必要となります。すべり症かどうかは、画像撮影を行ったうえで、医師の診察が必要となります。整体院などでは診断は行えませんので、お悩みの方は専門医までご相談ください。


メスを使わないすべり症の治療をお探しの方へ

外科手術は、腰椎すべり症に対する根本治療ですがお体への負担は大きくなります。「全身麻酔は怖い」「長期の入院はしたくない」「体にメスを入れたくない」など様々なご事情があるかと思います。当院で行っている、ディスクシール治療(Discseel® Procedure)はすべり症に対して、日帰りで行える椎間板治療となります。メスを使用しないので、お体の負担は少なく、ご高齢の方にも治療を受けていただくことが可能です。詳細は下記のURLからご確認ください。


すべり症の症状とは!?どうチェックする?セルフチェック法、診断方法を解説のまとめ

すべり症とは、椎間関節<ついかんかんせつ>という背骨の関節が壊れてしまったり、椎間板の異常により骨がずれてしまうことをすべり症といいます。

  • 腰が痛い
  • 足にしびれを感じる
  • 立ち続けることが辛い
  • 休憩しないと歩き続けることが出来ない
  • 腰を反らすと痛い
  • 腰を屈めると楽

上記のような症状があれば、すべり症かもしれません。すべり症の診断には、専門医による診察が必要です。腰椎<腰骨>のずれの確認にはレントゲンを、神経の圧迫やすべりの部位の確認にはMRI検査を行います。すべり症は進行する病気です。自然に完治することはありません。すべり症の疑いがある場合は、お早めに専門医までご相談ください。


参照先

変性腰椎すべり症における前方すべり程度と間欠性跛行の関連性 佐々木 賢太郎,千田 益生,堅山 佳美,太田 晴之,築山 尚司,樋口 博之  理学療法科学 2008年23巻6号p.795-798

引用リンク

腰変性腰椎すべり症における前方すべり程度と間欠性跛行の関連性

この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎すべり症

腰椎すべり症

腰椎すべり症とは背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛・足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。