患者様の情報
40代 男性
疾患・症状
患者様の状態
30代の頃から1週間ほどで改善するレベルのぎっくり腰を繰り返されていました。数年前から慢性腰痛が出現するようになり、通勤で立位を維持していると悪化する状態になられています。歩行などよりも立位や長時間座位で増悪しておられます。整体院や鍼灸院で治療を行うも改善がないため、当院を受診されています。
検査
腰のMRI検査です。椎間板が黒くなっており、椎間板容量も低下している部分が確認されます。変形もあり椎間板ヘルニアと診断いたします。

施術内容
ディスクシール治療
下肢の神経障害が軽いことから、ディスクシール治療を行っております。
椎間板に対してAnnulogram検査を行っています。損傷部分が確認できます。
ディスクシール治療を行っているところです。

治療前後のレントゲン写真です。左側が治療前、右側が治療後になります。
治療後に患者様より「立位と座位ではどちらの方が腰に負担が強いのか?」と質問されました。理論上、立位の時の腰負担が100とすると座位では150の負担になるとお答えしました。長時間でのデスクワークは腰痛の悪化要因になります。
院長の一言
感謝
昨日、診療が終了したあとに患者様のご質問にお答えする形で動画撮影を行いました。テーマは「ぎっくり腰で痛みが取れたあと、どうすればよいのか?」でした。基本的にぎっくり腰では3~7日ほどで腰痛は改善しますが、病理学的に損傷した組織の修復が完結するには、1~2ヵ月かかります。その間は過度の運動は控える必要があることを実例を用いて説明させて頂きました。非常に良いご質問だったと感謝しております。
YouTube動画サイトから頂いたご質問には目を通して返答するようにしておりますので、何か気になることがあればYouTubeのコメント欄に記載していただければと思います。
さて、我らが阪神タイガースは4連敗中で私の元気もなくなってしまいます。今日こそは!

今回の治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は、一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって、周りの筋肉や関節、靭帯などの広がりにより、筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
関連するの疾患と症状

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは、背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し、神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛やぎっくり腰などの症状を引き起こします。

椎間板変性症

椎間板変性症とは、背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症などの様々な病気につながる恐れがあります。
この記事の著者

大阪本院 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任