患者様の情報
70代 女性
疾患・症状
患者様の状態
1年ほど前より脊柱管狭窄症を患い、杖歩行でも5分くらいしか歩けない状態です。内服薬は効果がなく、かかりつけ医に相談されるも、心臓病があり、外科的手術ができないとの事から当院を受診されました。
検査

腰のMRI検査です。腰椎がずれており、腰椎すべり症と診断します。椎間板も変形しており、脊柱管狭窄症を合併しています。
施術内容
ディスクシール治療
椎間板の変形があることから、おそらくディスクシール治療が必要になるとご説明し、治療を開始しました。
椎間板検査(Annulogram検査)を行っているところです。造影剤が薄く広がっていきます。これは椎間板内に損傷があり、圧力が低下している事を意味します。
ディスクシール治療を行っているところになります。椎間板容量の増加が確認できます。

治療前後のレントゲン写真です。左側が治療前、右側が治療後になります。治療時間は12分でした。症状の改善には3~5ヵ月程度は必要になるとご説明いたしました。
院長の一言
昨日の夕方、クリニックの階段でつまずいて、柵に右膝を強打してしまいました。「めっちゃ痛い……膝蓋骨割れたかも……」と思うくらいでした。その後3分程蹲り、歩けるようになったのですが、スタッフに恥ずかしい姿を見られなかったことだけは幸いでした。今日は朝から少し腫れていましたが、歩行に支障もなく、何事もなかったように治療もこなせております。良かった……。

今回の治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は、一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって、周りの筋肉や関節、靭帯などの広がりにより、筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
関連するの疾患と症状

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症とは、背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛や足の神経障害、歩行困難などの症状を引き起こします。

腰椎すべり症

腰椎すべり症とは、背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛や足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。

椎間板変性症

椎間板変性症とは、背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症などの様々な病気につながる恐れがあります。
この記事の著者

大阪本院 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任