治療症例/ 院長ブログ

国境を越えて(50代男性)

患者様の情報

50代 男性

疾患・症状

患者様の状態

患者様はパキスタン在住で外交関連のお仕事をされておられます。3年ほど前より歩く度に坐骨神経痛を自覚する様になり、自国で検査したところ脊柱管狭窄症と診断されています。主治医に北米で行われているディスクシール治療を推奨されたそうですが、パキスタンとアメリカが政治的に緊張関係にあるため、日本での治療を希望され来日されています。


検査

MRI

典型的な脊柱管狭窄症です。長年、クリケットというスポーツをされていたことも原因かも知れません。クリケットで有名な選手だったそうです。

北米では椎間板治療を行うにあたって義務化されているAnnulogram検査を行っています。Annulogram検査の目的は、椎間板損傷の存在有無、程度、方向などを確認することです。アメリカでは検査をせず治療をしたら訴訟に負けるそうです。日本と大きく違いますね。


施術内容

ディスクシール治療

Annulogram検査で陽性であったので、ディスクシール治療を行っています。

治療前後のレントゲン写真です。レントゲン検査の主な目的は、椎間板容量の増加を確認することです。

治療前後のレントゲン

治療後に患者様とお話をしたのですが、外交で最も大切なことはロビー活動であり、動き回る必要があるため、坐骨神経痛は絶対に治さないといけないと言われていました。確かに外交は人間関係が大切であり、体育会系の要素が多いのかもしれません。


院長の一言

昨夜、自宅の倉庫で探し物をしていたのですが、懐かしの一品を見つけました。「SONYのカセット式ウォークマン」です。中学生(1990年代)の時に使っていたのですが、単三電池を入れると見事に動いてくれました。カセット式ウォークマンかっこいいですわぁ。特に角ばったデザインが最高。アナログ世代に回帰してみるのも良いかも。

ヘルメット子ちゃん:ウォークマン

今回の治療法

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は、一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって、周りの筋肉や関節、靭帯などの広がりにより、筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


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この記事の著者

医療法人蒼優会 理事長・野中腰痛クリニック 大阪本院 院長:野中康行

大阪本院 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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