治療症例/ 院長ブログ

先輩への治療は緊張します

患者様の情報

40代 女性

疾患・症状

患者様の状態

大学時代の1学年上の先輩で内科の先生です。スキー部時代に大変お世話になりました。優しくもめちゃくちゃ厳しい先輩です。数年前より腰痛発作を繰り返しておられたそうで、本日も腰痛のために診療を休まれており、早く復帰しないといけないとの事から、急ぎ治療を行いました。


検査

MRI

腰のMRI検査ですが、特に第5腰椎と第1仙骨の間にある椎間板容量が70%程度以上低下しており、腰痛の主原因と考えられます。「お亡くなりになってますわ・・椎間板・・・」とお伝えしたら、めっちゃ怒られました。生意気言ってすみませんでした。


施術内容

ディスクシール治療

Annulogram検査を行ったところ、損傷部分が明瞭に映し出されていましたので、ディスクシール治療を行いました。

Annulogram検査を行っているところです。黒く造影剤が染み出しており椎間板の損傷が確定しました。ディスクシール治療を行いました。

治療前後のレントゲン写真

治療前後のレントゲン写真です。左側が治療前、右側が治療直後になります。椎間板容量が増加するまでフィブリン製剤を投与しております。

治療直後には腰部に鈍痛が出現していましたが、帰宅時にはもともとの腰痛に改善が見られました。明日から診療を再開してくださいとお伝えいたしました。帰宅時に一言「ごくろう」と言って頂けました。


院長の一言

世間一般と同様、医師の世界も一度確定した上下関係が覆る事はありません。例えば私が大学教授になったとしても、部下の講師が大学時代の先輩であれば敬語を使い、敬わなくてはなりません。年齢ではなく、大学の入学年度または医局に入局した年度で先輩と後輩の関係が決定します。出世しても、一度決まった上下関係が逆転する事はありませんし、それが普通の世界です。従って、医局内(身内)では講師の先生が教授を呼び捨てにすることや、敬称をつけないことも良くあります。表向きでは必ず敬称を付けてますけど……。

ヘルメット子ちゃん:花

さて、我らが阪神タイガースはジャイアンツに3連勝いたしました。やってくれました。最高です。

ヘルメット子ちゃん:阪神

昨日は奈良県の大和郡山市にある大和郡山城にいっておりました。毎年「お城まつり」が開催されており、桜が綺麗でした。皆様もぜひ一度お越しください。

お城まつり

今回の治療法

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は、一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって、周りの筋肉や関節、靭帯などの広がりにより、筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


関連するの疾患と症状

変形性腰椎症

椎間板変性症

変形性腰椎症

椎間板変性症とは、背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア腰部脊柱管狭窄症腰椎すべり症などの様々な病気につながる恐れがあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会 理事長・野中腰痛クリニック 大阪本院 院長:野中康行

大阪本院 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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