患者様の情報
60代 男性
疾患・症状
状態
腰椎すべり症(坐骨神経痛)に対して、2018年8月にディスクシール治療を行った方です。治療直後から坐骨神経痛は消失し、テニスやゴルフなどの運動も可能になっていましたが、今年3月にゴルフをした後から新たな腰痛が出現し、来院されています。
治療後の状態
VAS Score(疼痛スケール)
2018年8月 | 2025年4月 | |
---|---|---|
腰の痛み | 1点 | 5点 生活は可能 |
下肢の痛み | 10点 杖歩行 | 0点 |
しびれ | 5点 | 0点 |
臀部の痛み | 10点 | 0点 |
(患者様に痛みを10段階で評価してもらい、0点は痛みがない状態を意味します)
MRI検査結果

右側が治療前のMRI(2018年8月)、左側が本日のMRI(2025年4月)。腰椎すべり症の進行は止まっており、脊柱管狭窄症の悪化も認めません。MRI検査では安定している状態と判断します。
診察結果
腰痛は起床時と捻転運動で出現しており、左股関節痛も伴っている状態でした。徐々に改善している状態であり、左椎間関節障害と診断し、2週間のコルセット治療で自然軽快するとご説明しました。患者様は7年前に治療した部分が壊れてしまったのか心配されていましたが、問題ないことで安心されていました。
院長の一言
昨日の治療で治療直後に坐骨神経痛が消失した患者さまがおられました。その時の治療動画を確認すると、神経のそばで髄核の漏出が確認されており、髄核漏出部分の損傷をディスクシール治療で修復したことで即座に神経障害が改善したと思われます。
黒く映っている部分が神経のそばで炎症を引き起こしている部分になります。

さて、昨日、われらが阪神タイガースはジャイアンツに大差で勝利いたしました!よっしゃ。

今回の治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は、一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって、周りの筋肉や関節、靭帯などの広がりにより、筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
関連するの疾患と症状

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症とは、背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛や足の神経障害、歩行困難などの症状を引き起こします。

腰椎すべり症

腰椎すべり症とは、背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛や足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。

坐骨神経痛

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この記事の著者

大阪本院 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任