患者様の情報
60代 男性
疾患・症状
患者様の状態
昨年、奥様が他界され、現在はお一人で生活されています。数年前から、脊柱管狭窄症による坐骨神経痛を自覚されていましたが、徐々に悪化している状態です。自立した生活を維持するために当院を受診されています。
検査

腰のMRI検査です。第5腰椎と第1仙骨間の椎間板容量が50%以上低下しており、複数の箇所で脊柱管狭窄症の合併を認めます。
施術内容
ディスクシール治療
お一人暮らしであり、入院しての外科的手術は困難が伴う事からディスクシール治療を行う事に同意されました。

うつ伏せに寝ていただき、鎮静剤を併用しながら治療を開始いたしました。
黒く映った椎間板の損傷部分にディスクシール治療を行っています。ディスクシール治療は生体タンパク(フィブリン)を使用した治療ですので、発癌性があったり、神経障害が出現したりすることはありません。

治療前後のレントゲン写真です。左側が治療前、右側が治療直後の写真になります。椎間板容量の増加を確認できます。治療時間は14分で、1時間後には歩いて帰宅してもらいました。
院長の一言
昨日、甲子園に行ってきたんですけど……雨天試合中止。甲子園カレーだけ食べて帰りました。


例えるなら買ったばかりのアイスクリームを落としたくらいのショック。。。


今回の治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は、一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって、周りの筋肉や関節、靭帯などの広がりにより、筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
関連するの疾患と症状

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症とは、背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛や足の神経障害、歩行困難などの症状を引き起こします。

坐骨神経痛

坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚部に痛みや痺れを感じる症状です。
この記事の著者

大阪本院 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任