患者様の情報
70代 男性
疾患・症状
患者様の状態
患者様は、昨年12月に大掃除でタンスの移動をした際に腰痛と右足の神経痛が出現してから日常生活が困難となられました。近くの整形外科では、椎間板ヘルニアを指摘されていましたが、改善が無く、当院を紹介で受診されています。
検査

腰のMRI検査です。第4腰椎と第5腰椎の間にある椎間板の容量が減少しており、飛び出している状態が確認されます。脱出型椎間板ヘルニアと診断致します。足の神経が通る脊柱管も狭くなっており、脊柱管狭窄症の合併を認めます。
施術内容
ディスクシール治療
椎間板に対してAnnulogram検査を行ったところ、繊維輪損傷が確認できましたのでディスクシール治療を行いました。

適量の鎮静剤を投与して寝ていただき、治療を開始しております。治療用の管は皮膚から12センチの深さまで挿入しております。
椎間板に対してAnnulogram検査を行っているところです。損傷部分が確認された為に減圧治療(PLDDやセルゲル法)は禁忌と判断し、ディスクシール治療を行いました。

治療前後のレントゲン写真です。左側が治療前、右側が治療後になります。治療後2時間で神経痛の改善が確認されました。
院長の一言
昨日は休診日でしたので、久々にマクドナルドに行ってきました。フィレオフィッシュが好きなのですが、値上げされていました。

夜は自宅で鍋をしたのですが、食材も値上がりしており、白菜もネギもエノキも従来の1.5倍くらいお高くなっておりました。

生活だけ考えたらデフレ時代がよかったかも。なんて。

今回の治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は、一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって、周りの筋肉や関節、靭帯などの広がりにより、筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
関連するの疾患と症状

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは、背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し、神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛やぎっくり腰などの症状を引き起こします。

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症とは、背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛や足の神経障害、歩行困難などの症状を引き起こします。

坐骨神経痛

坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚部に痛みや痺れを感じる症状です。
この記事の著者

大阪本院 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任