患者様の情報
50代 男性(インドネシア国籍)
疾患・症状
患者様の状態
インドネシアから来日された芸術大学の教授をされている患者様です。ピアノコンクールなどの審査員をされた際に、6時間以上の座位姿勢を維持した後から坐骨神経痛が出現されたそうです。椎間板ヘルニアと診断されたのですが、北米で行われているディスクシール治療のことをお知りになり、来院されました。
検査
腰のMRI検査です。第5腰椎と第1仙骨の間にある椎間板が変形しています。椎間板ヘルニアと診断いたしました。
施術内容
ディスクシール治療
椎間板の容量が保たれている(椎間板が潰れていない)ので、Annulogram検査で治療法を確定させる必要がありました。検査で陽性であればディスクシール治療、陰性であればPLDD(レーザー治療)やディスコゲル治療(セルゲル法やPIDT法)が適応になります。また、幹細胞関連の治療やPRP単独治療は効果が劣ることが証明されている為に適応になりません。
通訳を交えて治療を開始しております。学識の高い方ですので、ネイティブレベルの英語力でした。
Annulogram検査です。椎間板内に黒く映る造影剤のリークが確認でき、Annulogram検査で陽性と判断されます。検査で陽性でしたので、ディスクシール治療となりました。
治療前後のレントゲン写真です。左側が治療前、右側が治療後になります。
治療は石田副院長が担当しました。
院長の一言
昨日、嫁に娘の中学受験が終わったら大学時代のスキー部の仲間と長野県に行っても良いか?と伺ったのですが、濁った眼で目線も合わせず却下されました。。。世の中は甘くない。
今回の治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は、一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって、周りの筋肉や関節、靭帯などの広がりにより、筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
関連するの疾患と症状
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは、背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し、神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛やぎっくり腰などの症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚部に痛みや痺れを感じる症状です。
この記事の著者
大阪本院 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任