患者様の情報
70代 男性
疾患・症状
患者様の状態
昨年3月頃から歩行時に足の神経痛(坐骨神経痛)を自覚する様になり、近くの整形外科病院でリハビリと内服での治療をされていましたが改善がなく、12月頃に神経痛が悪化するようになり、当院を受診されています。
検査
腰のMRI検査ですが、第4腰椎から第1仙骨間の椎間板が潰れ、神経も圧迫を受けおり、脊柱管狭窄症と診断致しました。
施術内容
DRT法(椎間板再生治療)
椎間板の容量が50%以上低下している状態であり、ディスクシール治療かDRT法(椎間板再生治療)が必要になる可能性が高いとご説明しました。今回はDRT法を選択しております。
今回は笑気麻酔と静脈麻酔を併用し治療を開始しております。治療用の管を椎間板まで挿入するのに4分程度要しました。
椎間板内をAnnulogram検査で観察しているところです。損傷部分が明らかに黒く映し出されています。
DRT法(椎間板再生治療)を行っているところです。
治療前後のレントゲン写真です。左側が治療前、右側が治療後になります。治療時間は19分でした。椎間板の損傷が強いため、症状の改善には4~5ヵ月程度要する可能性が高いとご説明させて頂きました。
院長の一言
朝の出勤時、気温が-2℃でした。風も強く、自宅から出た瞬間に「引き返そうかな……」と思うくらいでした。
今回の治療法
DRT法(経皮的椎間板再生治療)
治療期間
日帰り
治療費用
1,430,000円~1,760,000円(税込)
リスク・副作用
治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
禁忌事項
血液疾患に罹患中の方(血小板減少症、高度の欠乏性貧血など)、感染に伴う全身症状(発熱など)、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。
関連するの疾患と症状
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは、背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛や足の神経障害、歩行困難などの症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚部に痛みや痺れを感じる症状です。
この記事の著者
大阪本院 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任