患者様の情報

30代 男性

疾患・症状

経過

2023年11月に椎間板ヘルニアに対して、PLDD(椎間板レーザー減圧治療)を行っています。PLDD法を選択した理由は、腰のクッションである椎間板の圧力を下げる治療として、PLDD法やセルゲル法などがありますが、治療成績は同等かつ、より安全でコストもかからないのがPLDD法であるためです。

治療後は、歩行などの日常生活は可能となりましたが、仕事で長時間の運転をされると臀部から足にかけての神経痛を自覚され、改善が乏しいことから東京院を受診されました。


治療

2023年11月にPLDD(椎間板レーザー減圧治療)を行っています。治療成功率は90%前後です。

疼痛スケール

治療当日現在
腰の痛み0点0点
下肢の痛み8点5点
しびれ5点2点
臀部の痛み8点5点

(患者様に痛みを10段階で評価してもらい、0点は痛みがない状態を意味します)


検査

治療前後のMRI写真

治療前後のMRI写真です。向かって右側の写真が治療前(2023年11月)、左側の写真が本日の写真です。治療前と治療後でヘルニアが改善していることが確認されます。進行していることはありません。画像上では異常は見当たりません。


診察結果

PLDD治療後に改善が乏しい場合には、治療を行った椎間板の外側にある神経自体に炎症が持続している可能性があります。そのような場合には、幹細胞培養上清治療PRP治療などを追加で行うことで、神経障害の改善が期待されます。患者様には、幹細胞培養上清治療を追加で行うことを提案し、治療予約させていただきました。


院長の一言

日帰り腰痛治療は【椎間板内治療:4種類】【椎間板外治療:3種類】に分かれます。

椎間板内治療

椎間板の損傷が中等症から重症の場合には、修復や再生を促すような①ディスクシール治療➁DRT法(経皮的椎間板再生治療)が必要となります。損傷が軽症の場合には、減圧を目的とした③PLDD(経皮的レーザー椎間板減圧術)やディスコゲルを使用する④セルゲル法(別名としてPIDT法やPIDD法と呼ばれていますが中身は同じ)があります。以上のように①~④まで4種類の方法があります。

椎間板外治療

椎間板内治療を行ったが改善がない場合に行われます。椎間板の外にある神経をターゲットにした治療で3種類の方法があります。⑤幹細胞培養上清治療⑥PRP治療⑦PODT法(オゾン治療)の⑤~⑦までの3種類の方法があります。

まとめ

椎間板の損傷が強い場合(目安として40歳以上、身長が縮んでいる、脊柱管狭窄症がある)

  • ディスクシール治療
  • DRT法(経皮的椎間板再生治療)

椎間板の損傷が軽い場合(目安として39歳以下、身長が維持されている)

  • PLDD(経皮的レーザー椎間板減圧術)
  • セルゲル法(別名:PIDT法・PIDD法)

椎間板ではなく、椎間板の外側にある神経に障害がある場合

  • 幹細胞培養上清治療
  • PRP治療
  • PODT法(オゾン治療)

以上のように合計で7種類の日帰り腰痛治療法が世界中で行われています。しかし、日本国内にある日帰り腰痛クリニックでは、1~2種類の治療法しか活用できていないところがほとんどです。対して、当院では上記7種類の治療法の全てに対応しており、患者様に対して幅の広い治療法を提案することが可能です。治療実績も年間1,000件以上を6年連続で達成しております。引き続き、多くの患者様に満足していただくために、弛まぬ努力を続けてまいります。

さて、本日は東京院での診察でしたので、自宅のある奈良に帰らなくてはなりません。しかし、大雨の影響で31日の東海道新幹線は東京-名古屋間で運休が決定しております。飛行機の運行状況も不安定でしょうから、最も確実に東京から奈良に向かうために、北陸新幹線-敦賀―京都―奈良のルートを考えております。18時頃に東京を出発して、奈良には深夜0時に到着する予定です。

Lucky

なにか、とんでもなく良いことが起こりますように。


治療法

PLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術)

治療期間

日帰り

治療費用

308,000円~473,000円(税込)

リスク・副作用

治療を受けた後に今までになかった腰痛や痺れ、太ももに筋肉の張りを感じる場合があります。症状や状態により個人差がありますが、手術後1週間~1ヵ月程これまでになかった症状が一時的に続くこともあります。また外科的手術と比べると確率は非常に低くなりますが、治療箇所からの感染症や、合併症などのリスクがあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

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