患者様の情報
70代 男性
疾患・症状
状態
2019年7月に坐骨神経痛で歩けなくなり、当院を受診されました。脊柱管狭窄症と診断しましたが、糖尿病などにより外科手術の危険性が高いことから、当院でディスクシール治療を行っています。当時より希望されていたゴルフは出来るまで改善したのですが、新たに腰痛発作が出現するようになり、心配されて受診となりました。
2019年7月に行った治療の動画記録です。ディスクシール治療を行っています。
疼痛スケール
治療当日 | 現在 | |
---|---|---|
腰の痛み | 0点 | 5点(運動後に出) |
下肢の痛み | 10点 | 0点 |
しびれ | 5点 | 1~2点 |
臀部の痛み | 10点 | 0点 |
(患者様に痛みを10段階で評価してもらい、0点は痛みがない状態を意味します)
検査
治療前後のMRI写真です。向かって右側の写真が治療前(2019年7月)、左側の写真が本日の写真です(2024年8月)
診察結果
下肢の筋力低下もなく、感覚障害などの神経障害は認めませんでした。しかし、腰を捻転させると右腰部に鈍痛が出現し、叩打痛も伴っていました。ピンポイントでの疼痛であり、椎間関節などの間接障害であると判断しました。患者様には大事ないこと、リハビリで改善が期待できることをご説明させていただきました。原因は、過度の運動にあると思われます。
院長の一言
常日頃より患者様にも申し上げていることですが、腰は消耗品ですので、治療を行ったとしても、過度の負担をかけ続けると新たな症状が出現してしまうことがあります。したがって、ゴルフなどはほどほどに楽しまれることが肝要です。
さて、本日は東京院で診察をさせていただきましたが、昨日は大雨の影響により大阪-東京間で東海道新幹線が運休となってしまったために、大阪→敦賀(北陸新幹線)→東京の迂回ルートで上京しており、5時間ほどかかりました。敦賀でソースカツ丼を食べたかったのですが、時間がなく無理でした。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。