患者様の情報

60代 男性

疾患・症状

患者様の状態

患者様は、長年にわたり鉄鋼関係のお仕事に従事されておられましたが、数年前に退職されています。筋力の衰えと共に右足に神経痛が出現する様になり、最近では10分ほど歩くとしびれと鈍痛が出現し、休まれると回復する状態になっています。退職後は、奥様と日本各地の温泉に出かける事を楽しみにされていましたが、困難な状態となられ、当院を受診されました。なお、外科手術は複数のご友人が受けられてるものの、改善が乏しい事から拒否されていました。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査ですが、腰全体にわたってクッションである椎間板が潰れてしまっており、長期間にわたり腰に負担がかかっていたことが推測されます。神経の通り道も狭くなっており、脊柱管狭窄症と診断致します。


施術内容

DRT法(経皮的椎間板再生治療)

腰の状態はかなり悪く、体幹筋力が保たれている間は症状が出にくいのですが、筋力の衰えと共に神経症状が出現したものと考えられます。早期の回復を希望されましたので、DRT治療を行いました。

治療風景①

鎮静剤を用いて寝ていただきました。その後に局所麻酔を追加し治療を開始しております。治療用の管は、NST針(硬度の低い管)を使用しております。。

治療風景②

骨の変形をかわしながら、5箇所にNST針を挿入しておりますが、5分程要しました。

レントゲン透視

治療前後のレントゲン写真です。左側が治療前、右側が治療後になります。治療時間は21分でした。


院長の一言

いよいよ、関西にも台風10号が近づいてまいりました。関西地方には、31日(土)頃に最接近する予報ですが、どうなるかは未知数です。また台風の勢力も低下しているとはいえ侮る事はできません。当院では、海外からの患者様が1ヵ月以上前から予約しておられ、来日されていますので、明日30日と明後日31日の両日とも診療は継続する予定です。

私は、30日(金)と31日(土)は東京院での診療があるため、出張を予定しておりますが、帰阪できるかが心配です。9月2日(月)の診療時間までには、這ってでも返ってくる覚悟で東京へ行ってまいります。皆様も防災に努めてください。


治療法

DRT法(経皮的椎間板再生治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,430,000円~1,760,000円(税込)

リスク・副作用

治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。

禁忌事項

血液疾患に罹患中の方(血小板減少症、高度の欠乏性貧血など)、感染に伴う全身症状(発熱など)、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。