患者様の情報
80代 男性
疾患・症状
患者様の状態
脊柱管狭窄症に対して外科的手術(固定術)をされている方ですが、数ヵ月前より左足に神経痛を自覚する様になり、当院を受診されています。
診察と検査結果
右側の写真がレントゲン写真になります。ボルトが挿入されているのがわかります。左側の写真はMRI写真ですが、ボルトが挿入されていない第3腰椎と第4腰椎の椎間板が潰れており、神経の通り道が圧迫を受けている状態です。脊柱管狭窄症を再発されている状態です。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
椎間板の損傷を検査し、ディスクシール治療を行いました。
無痛での治療を希望されましたので、鎮静剤と局所麻酔を使用しております。患者様が寝られたことを確認し、治療用の管を挿入していきます。
レントゲン透視装置を使用し、椎間板と治療用の管の位置関係を確認しながら治療を行っていきます。
椎間板を検査しているところです。黒く映し出された部分が椎間板の損傷部分であり、ディスクシール治療を行うべき箇所になります。治療時間は14分でした。北米でも同様の治療が行われていますが、治療時間は20分程かかると聞いています。
院長の一言
本日は関東地方からの患者様も多数来院され忙しい日となりました。当院の治療実績は日本有数であり、日本で現存する日帰り治療法は全て対応可能であるため、自信を持って全国の患者様を診療させて頂いております。
話は変わりますが、先日他院で日帰り腰痛治療を受けられて、下肢の麻痺が出現したため、慌てて当院に相談に来られた患者様がいました。治療を行ったクリニックでは、造影検査も行わず治療を行っている様であり、治療を行った医師も腰痛治療の経験が浅い方でした。結局、麻痺が出てしまった患者様には、大学病院で外科的手術を含めた再治療が必要であるとご説明しなくてはなりませんでした。腰痛治療を行うクリニックも玉石混合ですので、ご注意ください。
さて、昨日の阪神タイガースは惜しくも3連勝を逃しましたが、本日より首位の広島との3連戦が予定されています。
広島の先輩医師から送られてきたお好み焼き用のお皿です。今日はこのお皿ごとお好み焼きを頂く事にします。笑
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。